11、最強吸血鬼は国王と再会するそうです
談笑していると国王についての話になった。
「そういえば、なんで古本屋の店主が国王なの?」
「あぁ、それはですね…。父上は変装して城を抜け出すのが趣味だからですよ。……おそらく今回は、あの場所に私財を使って古本屋を建てたのでしょう。お二人が持ってきた紹介状に国王だけが使える印鑑が押されていたのでその店主が父上でまず間違いないです」
「なかなかフリーダムな人ね……」
そう呟くツクヨミ。
「というか、抜け出す国王に気づかない兵士が無能すぎない?」
辛辣に言う弥紅に
「返す言葉もありません……」
反論できないリア。
「私達は空を飛んで来たけど気づかれなかったしね」
「そ、空を飛んできたのですか!?」
「うん」
「……お二人は人間なのですか…?」
「「ノーコメントで」」
と、国王が帰ってきたようだ。
「いやー、やっぱり見つかるよねぇ」
「見つかるよねぇ、じゃありませんよ父上。」
国王はさっき古本屋で見た見た目とはかなり違った。店主のときは髪は白、白い髭、色褪せた服だったのに対して、今は髪は黒、髭はなく、服はかなり上等であろうものを着ている。
服に関しては着替えただけだろうが……。
「髪は白く染めたんだよ。髭は付け髭だね」
国王は微笑みながら2人の疑問に答える。
「だいぶ印象が変わるわね」
と、ツクヨミが言う。
「印象が変わったとしても、発見できなかった以上、ここの兵士は無能だね」
変わらず辛辣な弥紅。それを聞いた国王は。
「ははは、それは言えてるかもね。とりあえず君達は本を見せたほうがいいんじゃない?」
と、言う。
「そういえば、もともとその為に来たんだったわね」
「本?本なら図書室に沢山ありますが……」
知らないリアはそう言う。弥紅はポケットから先程店主に見せた本を取り出し、リアに渡す。
「これを売りたくて来たんだよ」
リアは受け取ると、本を開く。
「なっ……!見たことがない字で書かれています……!それにこの紙の質は一体…!?」
この言葉を聞いていた弥紅、ツクヨミ、そして国王は
(((着眼点もセリフも同じ……親子だね〜)))
と、思っていた。




