チートな能力
スープの指導はすぐに終わった。
野菜の切り方や出汁の取り方を教えただけだし。
ずっとタヌキが恨めしそうな目で見てたが。
女生徒はセンスがあるのか、少し教えただけで上達したのでちょっと悔しい。
夜になったので後は寝るだけ。
タヌキを護衛代わりに女生徒の所に行かせている。
さすがに貴族のご令嬢なので馬車で寝てもらい、俺はテントだ。
それでも一人用のテントなので、優遇されている。
さて、今の内にステータス確認だね。
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名前:真島卓也
年齢:21
職種:役者
レベル:22
経験値:888(2650)
HP:89(89)
MP:56(56)
筋力:44(44)
耐久:62(61)(+1)
魅力:35
称号:最低条件をクリアした男
能力:鑑定(Lv.3)・ステータスの説明書・入れ替え・取得経験値10%UP・経験値具現化
ポイント操作・クリアテンプレ閲覧・レベルアップ操作・話術(Lv.1)・使用魔力半減
魔法:水魔法(Lv.2)・火魔法(Lv.2)・土魔法(Lv.2)・風魔法(Lv.1)・時空魔法(Lv.1)
耐性:麻痺耐性(Lv.1)・毒耐性(Lv.1)・石化耐性(Lv.1)・寒さ耐性(Lv.1)・暑さ耐性(Lv.1)
熱さ耐性(Lv.1)
職種:狩人(登録中)・商人・役者・ストーカー
イベント:24/300
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よし! ちゃんと増えてるな。
やはり美少女が料理下手ってのはテンプレのようだ。
得た能力は……使用魔力半減、か。
やっとチートっぽい能力が手に入った。
つまり『シェーブ(Lv.2)』を使うと普通はMP4消費だけど、2で済むって事だね。
逆に考えれば、MPが倍になったと同じ事だ。ありがたい。
王都での用事が終わったら、早く学校に戻りたいな。
色々な魔法を知りたい。使用魔力半減なんだから尚更だ。
学校に居る内に入手したかったわ。
翌日。
昼過ぎには新たな村に到着。
今日はここで一泊するらしい。
この村は契約してないらしいので、商人さんは行商みたいな事をしている。
俺達は居ても邪魔なだけなので、村の中を散歩する事にした。
「ん~、普通の村だね」
「そうですね。でも王都から近いから良い暮らしみたいですね」
「そうなの?」
「ええ。ここは王の直轄地になっていますので。
他の領とは違うと思います」
ふ~ん。そんなものか。
まぁ、領ごとに領主が決めた法律があるんだもんな。
確かに暮らしにくい所もあるだろう。
って思ってたら少し違うらしい。
どうも直轄地だと、税金が安いそうなのだ。
単純に考えれば、税金が1割。他の領だと、それに加えて領の税金が1割。合計2割。
そんな感じらしい。税率は適当だけど。
確かに税金は安い方が良い。
国の為なんだけど、なんか無理矢理取られてる気がするんだよなぁ。
日本に居た時なんか特にそうだった。
無駄に使うなら払いたくないって常に思ってたね。
そんな事を考えながら散策してたら、こちらに村長が走ってきた。
村に入った時に、貴族の御令嬢だからと挨拶しておいたんだよね。商人が。
しかし、どうしたんだろ?
「フェンリー様、お父上からお手紙が来ております」
「父からですか?」
「はい。こちらでございます」
お父さんはどうやってここに居る事を知ったのだろうか?
と疑問に思ったので村長に聞いたら、簡単な話だった。
ただ単に王都から学校のある街へ送っただけ。
道中でたまたま居る事を知ったから渡しただけなんだってさ。
ちなみに配達員は狩人。狩人の組合が郵便配達も受けてるらしい。
それにしても何の手紙だろうか?
十中八九、今回の王子の事だろうとは思うけど。
次話は10日の17時に投稿します。




