↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/93

父からの手紙

手紙を読んでるお嬢さんは色んな表情をしてた。

笑ったり怒ったりと忙しい。

人様の手紙だから横から見るなんて事はしないが、ちょっと気になるな。


その手紙、最後にはビリビリに破いてしまった。

どうした?!


「ちょっと聞いてください!」

「はい! どうぞ!」

「コレは父からの手紙なのですが、内容がヒドいのです!」

「ビリビリなんで判らないですが、どんな内容だったんです?」

「あら、私とした事が……。まぁ、お気になさらず」

「は、はい」


そのままお嬢さんは、村の肥料が置いてある所に手紙の残骸を投げ捨ててしまった。

そこまでの内容なのか?


「最初は、学校での事です。よくやったと褒めていただきました」

「良かったですね」

「ええ。頑張った甲斐がありました。しかし、その次からがいただけません」

「えっと……何が?」

「私の将来は国に保証される事はご存知?」

「ええ、学長から聞いています」

「そうですか。そういう事なので、結婚する必要はもう無いのです。

 女の身でありながら、何をしても許されるのです」

「まぁ、そうですね。結婚が女性の幸せとは限りませんからね」

「あら、そのように言われる方は少数ですよ?」


そうなのか。

まぁ、異世界だしな。

日本でも昔はそう思われてたらしいし。

って言うか、今でも年寄りはそう言うよね。


「私は家に戻ったら、どこかの街で服屋さんをしてみようと思ってました」

「服屋ですか」

「ええ。貴族が着るような服を一般の方にも着ていただきたいと思ってます。

 その為に、貴族の古着を買い取り、安く販売しようと考えてました」

「可能なんですか?」

「ええ。一度着たら二度と着ない服が沢山ありますから」


オゥッフ。貴族ってすげぇな。

凄く無駄じゃないか。

いや、金持ちがお金を使う事で経済が回ってるのかもな。


それにしても楽しそうに話すね。

本当にやりたいんだろうな。

そういえば道中にも商人さんと色々話をしてたもんな。

商売の事とか聞いてたのかもしれない。


「あっ、話が逸れましたね。

 この事はまだ父には話していませんでした。

 王子がどういう行動するか判りませんでしたので、それが終わってからの方が良いと思いまして」

「そうですね。今回とは違う行動に出たかもしれませんし、もっと遅かったかもしれませんし」

「その通りです。しかし言ってなかった事が裏目に出ました……」

「はぁ」

「父は私に『この役目をした者は結婚しづらくなる。なので婚約者を見つけておいた』と書いてきたのです!!」

「な、なるほど」


父親としては、娘にちゃんと結婚して欲しいのだろう。

本人の意志とは違うが、まぁ娘の事を考えてくれてる、悪くない父親じゃないかな?


「しかしですね! その婚約者というのが……私の幼馴染なのです!」


幼馴染?!

幼馴染と婚約?!

何かテンプレっぽいな。


「えっと、おめでとうございます?」

「めでたくありません!!

 本当にただ幼少の頃から会っていたというだけなのですよ!

 その方は、性格もよろしくありませんし、顔も好みじゃありませんし、それに家の格も違います!」

「い、家の格?」

「我が家は子爵、相手は侯爵なのです」


すみません。判りません。

ラノベでもその辺は読み飛ばしてました。

多分だけど、子爵の方が下なのかな? 子供の子の字が付いてるし。


「格が違うとダメなんですか?」

「基本的には一つの違いは大丈夫です。しかし2つ上となると……。

 これは、はっきり言って政略結婚です!」

「えっ?!」

「言っては悪いですが、向こうは侯爵ですが、領地経営が上手く行ってないようで不味いと聞きます。

 我が家は領地経営に問題はありません。ですが、階位を上げるほどの事もしていません」

「あ~、なんとなくですが判ってきました」

「そうです。我が家は侯爵家と繋がる事で階位を上げたい。

 相手は私と結婚する事で、私の『国に保証される事』を手にしたいのだと思います。

 それ以外に我が家と婚姻関係を繋ぐ必要が侯爵家にはありませんから」


え~、そうかな?

その幼馴染が、貴方の事を好きって事もあるんじゃないのかな?

もしそうだとしてもイヤがるだろうけど。

はっきりと『性格悪いし好みじゃない』って言ってたしなぁ。

顔も中身も好みに合わないならOUTだろ。

ご愁傷様です。

次話は12日の17時に投稿します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。