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強化倍率∞(インフィニティ)~武器しか強くならない俺が、気づけば○○していた~  作者: 伝説の男前
第5巻 宇宙進出編

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第10話「師の告白」

「わしはかつて――地球より遥か以前に、この惑星系へ漂着した、別の異世界からの技術者だった」


 ドルシスは、静かに、遠い記憶を辿るように語り始めた。


「わしの故郷は、既に高度な工業文明を築いていた。だが、ある時、文明同士の対立から、故郷そのものが滅びる寸前まで追い込まれた」


「そんな……」


「わしは、かろうじて生き延び、この世界へと流れ着いた。以来、技術顧問として、この地に留まり続けてきた」


 ドルシスは、レンをまっすぐに見据えた。


「レン、お前のスキルを最初に目にした時、わしは確信した。……お前の力は、いずれ、わしの故郷を滅ぼした対立構造そのものを、乗り越える可能性を秘めていると」


「乗り越える、というのは……」


「理解に基づく強化。それは、力による支配でも、画一的な効率化でもない、第三の道だ。わしは、その可能性に懸けて、お前に知識を授けてきた」


 レンは、ドルシスの言葉に、深い感慨を覚えた。


「ドルシスさんが、ずっとそんな想いを抱えていたなんて……」


「すまんな、今まで黙っていて」


「いえ……教えてくれて、ありがとうございます」


 ドルシスは、僅かに口元を緩めた。


「レン、これから先、お前が挑む試練は、ますます大きくなっていくだろう。虫族連合、そしてその先に待つ、より広大な宇宙の脅威――だが、わしは、お前ならば、必ず道を切り開けると信じている」


「はい。頑張ります」


 この告白を機に、レンとドルシスの絆は、これまで以上に深いものへと変わっていった。


 数ヶ月にわたる準備期間を経て、レンたちは、虫族連合の侵攻に対応するための、大規模な「銀河艦隊」を完成させていた。


「銀河艦隊、試験運用、開始します」


 完成した艦隊が、宇宙空間へと展開していく。かつての飛行艦隊を遥かに凌駕する規模と性能を誇る、新たな戦力だった。


『マスター、艦隊制御システム、正常に稼働中であります!』


 ゼロ号の報告に、レンは頷いた。


「これで、虫族連合の侵攻にも、対抗できる態勢が整った」


 だが、その矢先――


「零崎殿、緊急事態です!」


 ヴェルミナが、慌てた様子で駆け込んでくる。


「虫族連合の艦隊、予測を大幅に上回る速度で、既に星系の外縁部に到達しているとの報告です!」


「なんだと……!」


 レンは、思わず声を荒げた。


「予測より、遥かに早い……!」


 準備の整った矢先に迫る、想定を超える脅威。


 これより、レンたちの物語は、宇宙全体を巻き込む、本格的な「宇宙戦争編」へと突入していくこととなる。


(第5巻・完 第6巻へ続く)


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