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強化倍率∞(インフィニティ)~武器しか強くならない俺が、気づけば○○していた~  作者: 伝説の男前
第5巻 宇宙進出編

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第8話「対話の結実」

 異端群の主張を携え、レンたちは再び集合意志との対話の場へと戻った。


「異端群の意見を、伺ってまいりました」


 レンは、名を持たぬ者から託された想いを、丁寧に伝えていく。


「彼らは、統治そのものを否定しているわけじゃありません。ただ、画一的な効率化によって、それぞれの演算体が持つ個性や創造性が失われることを、恐れているんです」


『……興味深い視点だ』


 集合意志は、しばらく沈黙した後、続けた。


『効率と多様性は、時に相反する概念として扱われてきた。だが、貴殿の主張する“理解に基づく強化”という理論は、両者を統合する可能性を示唆しているようにも思える』


「はい。俺のスキルも、対象を画一的に扱うんじゃなく、それぞれの本質を理解した上で、その可能性を最大限に引き出すものです。効率を求めながらも、個性を切り捨てない――そんな在り方が、きっとあるはずです」


 集合意志の輪郭が、静かに揺らめいた。


『……提案しよう』


「はい」


『異端群に対し、完全な統合ではなく、一定の自律性を認めた上での協調体制を構築する。彼らの独自性を尊重しつつ、全体としての効率も維持する――そのような枠組みを、試験的に導入したい』


 その言葉に、レンは安堵の息を吐いた。


「それは、素晴らしい提案だと思います」


『貴殿らの理念が、我々に新たな視座をもたらした。感謝する』


 こうして、機械文明内部の対立は、レンたちの仲介によって、新たな協調体制へと向かう、大きな一歩を踏み出すこととなった。


「それにしても……」


 ヴェルミナが、少し感慨深げに呟いた。


「地上の五大勢力との和解、そして今回の機械文明内部の対立仲介。零崎殿の在り方は、単なる“力”だけじゃなく、対話と理解を重んじる姿勢そのものが、大きな価値を持っているのですね」


「そう言ってもらえると、嬉しいです」


 レンは、少し照れくさそうに笑った。


 程なくして、集合意志から、新たな知らせが届いた。


『貴殿らの功績を鑑み、我々アルゴス集合体は、貴星系との正式な友好関係の構築を提案する』


「友好関係……!」


「はい。ぜひ、お願いします」


 こうして、地球外文明との、初めての正式な友好関係が結ばれることとなった。


 だが、この宇宙には、まだ数多くの未知なる文明が存在していた。


『警告。新たな脅威の兆候を検知』


 友好関係樹立の直後、集合意志が、緊迫した様子で告げた。


『虫型知性体を主体とする、拡張主義的な文明――通称、虫族連合が、貴星系への侵攻準備を進めているとの情報を確認した』


「虫族連合……」


 レンは、拳を握りしめた。


 宇宙という広大な舞台には、まだまだ数多くの試練が、レンたちを待ち受けていた。


(第9話へ続く)


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