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強化倍率∞(インフィニティ)~武器しか強くならない俺が、気づけば○○していた~  作者: 伝説の男前
第5巻 宇宙進出編

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第4話「ワープの果てに」

 光速突破の成功から数ヶ月、レンの研究は、さらなる高みへと進んでいた。


「ワープ理論……空間そのものを、折り畳むように移動する仕組み、か」


 レンは、資料の山に囲まれながら、額に汗を滲ませていた。


「これは、これまでの延長線上にある技術じゃない。空間という概念そのものへの理解が、不可欠になる」


「レン、少し休んだらどうだ」


 ドルシスが、心配そうに声をかける。


「大丈夫です。ただ……正直、これまでで一番、理解に苦労してます」


 レンは、苦笑いを浮かべながら答えた。


 空間の歪曲、次元の圧縮、エネルギー保存則との整合性――理解すべき事柄は、これまでの比ではなかった。


 だがそれでも、レンは諦めなかった。仲間たちの支えを受けながら、少しずつ、着実に理解を積み重ねていく。


「ヴェルミナさん、この計算式、合ってますか」


「はい、概ね正しいかと。ただ、こちらの変数について、もう少し検証が必要そうです」


 ヴェルミナも、持ち前の分析力を活かし、レンの研究を全力で支えていた。


 そして、半年にも及ぶ研究の末――ついに、その瞬間が訪れた。


「ワープ試験、開始します」


 完成したワープ実験機が、レンの強化を受け、静かに起動する。


「座標、指定完了。ワープ、開始!」


 次の瞬間――実験機の姿が、まるで空間に溶け込むように消え去った。


 管制室に、緊張した沈黙が流れる。


「……成功、したのか?」


 誰かが、恐る恐る呟いた。


「観測班より報告! 指定座標にて、実験機の再出現を確認しました!」


 その報告と共に、管制室に、割れんばかりの歓声が沸き起こった。


「や、やった……! ワープに成功したぞ……!」


「零崎殿、これは……もはや、地上の技術水準を、遥かに凌駕する快挙です!」


 レンは、深い安堵と共に、額の汗を拭った。


「これで……宇宙への本格的な進出が、可能になりますね」


「はい。ただ――」


 ヴェルミナが、表情を引き締めた。


「これほどの技術力を、我々が手にしたとなれば、機械文明側も、看過できなくなるでしょう」


 その言葉が示す通り、程なくして、思いがけない訪問者が現れた。


「地上の技術発展、確認した」


 再び姿を現した機械文明の斥候個体が、静かにレンたちの前に立った。


『貴殿らの技術水準は、我々の想定を遥かに上回るものと判断する。故に――』


 斥候個体は、一拍置いて続けた。


『本格的な接触交渉のため、我が文明の中枢――アルゴス集合体の本拠地への招待を、正式に要請する』


「本拠地への、招待……?」


 レンは、思わず息を呑んだ。


「これは……」


 ドルシスが、険しい表情で呟いた。


「レン、これは大きな岐路になる。招待に応じるか、拒むか――その選択が、この星系全体の運命を左右することになるかもしれん」


 レンは、拳を握りしめながら、宇宙という、これまでとは比較にならない壮大な舞台での、重大な決断を迫られることとなった。


(第5話へ続く)


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