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強化倍率∞(インフィニティ)~武器しか強くならない俺が、気づけば○○していた~  作者: 伝説の男前
第5巻 宇宙進出編

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第2話「機械文明の使者」

『地球外知的生命体との、接触を確認』


 その機械的な存在は、レンたちを見渡しながら、淡々と言葉を続けた。


『我々は、機械文明――アルゴス集合体の斥候個体である。この星系における、知的生命体の存在及び技術水準を調査するため、派遣された』


「機械文明……アルゴス、集合体?」


 レンが困惑気味に問い返すと、斥候個体は静かに頷いた。


『我々の文明は、生物的な個体ではなく、集合的な機械知性によって構成されている。此度の調査は、貴星系への進出可否を判断するためのものである』


「進出、というと……」


「もし我々の技術水準が、彼らの基準に満たないと判断されれば――侵略の対象になる、ということでしょうか」


 ヴェルミナが、冷静に分析を加える。


『その可能性は、否定できない』


 斥候個体は、あっさりとそれを認めた。


「そんな……!」


 レンは、思わず声を上げた。


『貴殿らの技術水準を、直接確認させてもらいたい』


 斥候個体の視線が、レンへと向けられる。


『先ほど、貴殿は、我々の機体構造の一部を、独自の理論で解析していた。その技術体系について、詳しく説明を求める』


「え、俺の……アイテム強化のことですか」


『理解に基づき、対象の性能を上限なく引き上げる、という理論だな。データとして、既に一部を観測している』


 レンは、緊張しながらも、これまでの経緯を簡潔に説明した。


『……興味深い』


 斥候個体は、しばらく沈黙した後、静かに告げた。


『貴殿らの技術水準は、我々の想定を上回る、特異な性質を持っているようだ。単純な工業力とは異なる、理解に基づく無制限の性能拡張――これは、我々のデータベースにも類例がない』


「それで、どうなるんですか。侵略の対象になるんですか、それとも……」


『判断を保留する。より詳細な調査が必要だ』


 斥候個体は、そう告げると、静かに構造物の中へと戻っていった。


「保留……ということは、まだ猶予はある、ということでしょうか」


 ヴェルミナの問いに、ドルシスが険しい表情で答えた。


「猶予があるうちに、備えを進めるべきだろうな。奴らが本気で侵略を決断すれば、地上の戦争とは比較にならない規模の脅威になる」


 レンは、拳を握りしめた。


「宇宙船……いや、それ以上の技術が、必要になるということですね」


『マスター、ご提案があります』


 ゼロ号が、静かに声を上げた。


『先ほどの斥候個体の機体構造、可能な限りデータを収集いたしました。これを解析すれば、宇宙技術への理解を、大きく前進させられる可能性があります』


「ありがとう、ゼロ号。早速、取り掛かろう」


 こうして、レンたちは、宇宙という未知の領域への挑戦を、本格的に開始することとなった。


 地上の統一を成し遂げたばかりのレンに、さらに壮大な、宇宙規模の試練が待ち受けていた。


(第3話へ続く)


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