表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
強化倍率∞(インフィニティ)~武器しか強くならない俺が、気づけば○○していた~  作者: 伝説の男前
第4巻 国家戦争編(後編)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
35/95

第7話「魔王軍との対話」

 魔王軍の領土へと向かう道中、レンは緊張を隠せずにいた。


「魔王軍……本当に、話し合いで済むんでしょうか」


「事前の情報では、現在の魔王軍を率いているのは、かつての魔王とは異なる、比較的穏健な指導者だとのことです」


 ヴェルミナが、資料を確認しながら答える。


「人類との全面戦争を望んでいるわけではなく、むしろ独自の統治圏を維持したい、というのが本音のようですね」


「それなら、話し合いの余地は、十分にありそうですね」


 国境地帯に到着したレンたちを迎えたのは、意外にも友好的な態度を見せる魔族の使者だった。


「よくぞ参られた、人間の英雄殿」


「英雄だなんて、そんな……」


 レンが恐縮すると、使者は僅かに笑みを浮かべた。


「謙虚な御方だ。噂には聞いていたが、実際にお会いすると、また印象が違うものだな」


 案内された先、魔王軍の指導者は、意外にも若い女性だった。


「初めまして、零崎レン殿。私が、現在の魔王軍を統括している者です」


「よろしくお願いします」


「単刀直入に申し上げますが、私たちは、人類との全面対決を望んではおりません。ただ、我々魔族が、安心して暮らせる土地と、自治権が保障されるのであれば――大陸統一という枠組みへの参加も、決してやぶさかではありません」


 その言葉に、レンは胸を撫で下ろす思いだった。


「俺も、力による支配を望んでいるわけではありません。皆が、それぞれの暮らしを守りながら、共存できる形を目指したいと思っています」


「その理念、しかと承りました」


 魔王軍の指導者は、静かに頷いた。


「では、正式な協定の締結に向け、詳細を詰めていきましょう」


 こうして、魔王軍との交渉は、驚くほど円滑に進んでいった。


 だが――全ての勢力が、このように友好的に応じてくれるとは限らない。


「次は、神族との対話ですね」


 ヴェルミナの言葉に、レンは表情を引き締めた。


「神族は、人間界への干渉を極力避ける、閉鎖的な勢力だと伺いました」


「はい。天空の神殿都市への訪問自体、容易には許可されないでしょう」


 レンは、これまで以上に困難な交渉が待ち受けていることを、覚悟せざるを得なかった。


 その頃、神殿都市では、一人の巫女長が、地上の動向を静かに見つめていた。


「……人間界に、面白い者が現れたようやなぁ」


 京言葉を操るその女性――シズカは、神殿の窓辺から、遠く地上を見下ろしながら、意味深な笑みを浮かべていた。


「はんなりと迎えてやろうか、それとも――試してみるのも一興かもしれへんなぁ」


 まだ誰も知らない。この神秘的な巫女長との対話が、レンにとって、これまでとは全く異なる種類の試練になることを。


(第8話へ続く)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ