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強化倍率∞(インフィニティ)~武器しか強くならない俺が、気づけば○○していた~  作者: 伝説の男前
第4巻 国家戦争編(後編)

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第6話「五大勢力」

 大陸統一への決意を固めたレンの元に、ヴェルミナが大陸全土の勢力図をまとめた資料を持って現れた。


「零崎殿、大陸統一を目指す上で、まず把握しておくべき勢力について、整理いたしました」


 広げられた地図には、大陸を分かつ五つの大きな勢力圏が描かれていた。


「まず、既に和平協定を結んだノルデア王国と、旧ドラケイン帝国。この二つは、既に協力体制にあります」


「はい」


「問題は、残る三つの勢力です」


 ヴェルミナは、地図の各所を指し示していく。


「一つ目は、大陸南方に広がる魔王軍。かつて人類と敵対していた魔族の残党を中心に組織された勢力で、独自の統治体制を築いています」


「魔王軍……」


「二つ目は、大陸中央の山岳地帯に鎮座する神族。天空に浮かぶ神殿都市を拠点とし、人間界への干渉を最小限に留める、閉鎖的な勢力です」


「神族、ですか」


「そして三つ目――大陸東方の火山地帯を根城とする竜族。かつて人類との大戦を経験し、深い因縁を抱える勢力です」


 レンは、地図に描かれた三つの勢力を、じっと見つめた。


「これらの勢力を、どうにか統一しない限り、大陸全土の平和は成し得ない、ということですね」


「その通りです。ただし――」


 ヴェルミナは、慎重な口調で続けた。


「それぞれの勢力には、単純な武力による制圧では解決できない、深い事情が絡んでいます。特に竜族には、人類への根深い恨みがあると聞いています」


「恨み、ですか」


「詳細は、現地に赴かねば分からないでしょう。いずれにせよ、力だけでなく、対話や理解も必要になる相手ばかりかと思われます」


 レンは、静かに頷いた。


「分かりました。まずは、どこから向かうべきでしょうか」


「地理的に近い、魔王軍から交渉を始めるのが、現実的かと思います」


 こうして、レンたちの新たな挑戦――大陸統一に向けた、五大勢力との対峙が始まることとなった。


 出発の準備を進める中、ドルシスが、珍しく神妙な表情でレンに声をかけてきた。


「レン、少し、話しておきたいことがある」


「なんですか、ドルシスさん」


「……いや、今はまだ、時期尚早か」


 ドルシスは、何かを言いかけて、結局言葉を飲み込んだ。


「すまん、忘れてくれ。ただ――神族や竜族との対峙において、お前の“理解する力”は、これまで以上に試されることになるだろう。心して臨むといい」


「はい、肝に銘じます」


 レンには、まだドルシスが何を隠しているのか、想像もつかなかった。


 だがこの先、レンが「理解」を重ねていく中で、やがてドルシスの秘めた過去、そして彼自身が抱える「もう一つの顔」が、明らかになっていくこととなる。


 大陸統一への長い道のりが、今、静かに幕を開けようとしていた。


(第7話へ続く)


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