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強化倍率∞(インフィニティ)~武器しか強くならない俺が、気づけば○○していた~  作者: 伝説の男前
第3巻 国家戦争編

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第7話「王都防衛」

「ザガレス皇帝の別動隊、王都グレアムへ向け進軍中とのことです」


 ヴェルミナが、緊迫した表情で報告を続ける。


「規模はおよそ一万五千。本隊ほどの数ではありませんが、精鋭部隊のみで構成されているとの情報です」


「王都には、どれほどの防衛戦力が?」


「正規兵、およそ二千。到底、太刀打ちできる規模ではありません」


 レンは、地図上の王都と、迫りくる敵軍の位置関係を見つめた。


「間に合うか、俺たちの部隊で」


「急げば、間に合わないこともないでしょう。ですが」


 ヴェルミナは、一瞬言葉を切った。


「東部戦線から王都まで、飛行艦隊であれば数時間で到達可能ですが、戦車隊は地上移動となるため、到着が遅れます」


「なら、飛行艦隊を先行させて、時間を稼ぐ」


 レンは、即座に決断を下した。


「ゼロ号、飛行艦隊、王都へ急行してくれ」


『了解であります、マスター! 最速ルートを算出いたします!』


 ガイウスとレティシアも、精鋭の歩兵部隊を率いて王都へと急行することとなった。


「レン、お前はどうする?」


「俺も、飛行艦隊と共に向かう。現地で、リアルタイムの強化サポートが必要になるかもしれないから」


「無理すんなよ」


「うん……ありがとう」


 こうして、レンを乗せた飛行艦隊が、王都グレアムへと急行した。


 到着した時には、既に王都の外壁が、敵軍の攻城兵器によって激しく揺さぶられていた。


「間に合った……!」


 レンは安堵の息を吐きながら、飛行艦隊への指示を飛ばした。


「上空から、攻城部隊を叩いてください!」


 空を舞う飛行艦隊が、王都を包囲する敵軍の攻城兵器を、次々と精密に破壊していく。


「な、なんだ、あの部隊は……!」


 突然の空爆に、敵軍の攻勢が一時的に鈍った。


「今のうちに、防衛線を立て直します!」


 王都の正規兵たちも、レンの部隊の支援を受けながら、態勢を整え始めた。


 だが、敵軍の中でも、ひときわ異彩を放つ一団が、着実に城壁へと迫っていた。


「あれは……ザガレス皇帝直属の親衛隊か……!」


 現地の指揮官が、緊張した声を漏らす。


 城壁の一角が、親衛隊の猛攻についに突破されかけた、その時――


「間に合ったぜ!」


 地上から到着したガイウスとレティシア率いる部隊が、突破口へと駆けつけた。


「ガイウス、レティシア!」


「レン、後は任せろ! ここは俺たちが食い止める!」


 ガイウスの大剣が、親衛隊の一角を大きく薙ぎ払う。レティシアもまた、剣聖の加護を纏った剣技で、次々と敵兵を斬り伏せていく。


 地上と空、両面からの猛攻を受けた敵軍は、次第に統率を失い始めた。


「て、撤退だ! これ以上は……!」


 半日にわたる激戦の末、ザガレス皇帝の別動隊は、ついに撤退を余儀なくされた。


「……守り、切ったのか」


 レンは、王都の城壁から、退いていく敵軍を見つめながら、深く息を吐いた。


「零崎殿!」


 王都の国王が、涙を浮かべながら駆け寄ってくる。


「貴殿のおかげで、この王都は救われました。まさに、我らが救世主だ」


「い、いえ、俺は……」


 レンが言葉を濁す中、周囲からは割れんばかりの歓声が湧き起こっていた。


「零崎レン万歳!」

「大陸の救世主、万歳!」


 その歓声の渦の中で、レンはただ一人、複雑な想いを抱えながら立ち尽くしていた。


(俺は、本当に……何をしてるんだろう)


 英雄視されればされるほど、深まっていく孤独。


 だが、この戦いの終わりは、まだ見えていなかった。


(第8話へ続く)


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