表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
強化倍率∞(インフィニティ)~武器しか強くならない俺が、気づけば○○していた~  作者: 伝説の男前
第2巻 軍事転用編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
18/95

第10話「開戦前夜」

 司令官の告げた「本格的な戦争」という言葉は、基地全体に緊張を走らせた。


「ドラケイン帝国は、周辺の複数の国家と同盟を結び始めているとの情報もある。単独での報復ではなく、大陸規模の連合軍による侵攻を計画している可能性が高い」


 作戦会議室に集められた面々に、司令官が淡々と状況を説明していく。


「我が基地としても、正式にグレアム小国、及び周辺の同盟国と防衛協定を結ぶことになった。零崎レン、お前の力が、この戦いの趨勢を左右することになるだろう」


「はい……」


 レンは、これまで以上の重責を感じながら頷いた。


 会議の後、レンは作業場に戻り、これまで手掛けてきた戦力の見直しに取り掛かった。


「戦車隊、戦闘機、ドローン部隊……単体の性能は、十分に規格外だと思う。だけど――」


『マスター、次なる展開に備え、いかがなさいますか?』


 ゼロ号の問いに、レンは資料を広げながら考え込んだ。


「大規模な戦争になるなら、単体の強さだけじゃなく、部隊としての“連携”をもっと洗練させる必要がある」


「兄ちゃん、それやったら、ワイに任せてや」


 ちょうどそこへ顔を出したボンゾウが、得意げに胸を張った。


「兵站や物資の流通は、ワイの十八番や。戦力の展開ルート、補給計画、全部組ませてもらうで」


「ありがとうございます、ボンゾウさん」


 ドルシスもまた、資料を眺めながら口を開いた。


「戦車隊、戦闘機隊に加え、飛行艦隊の構築も急いだ方が良いだろうな。地上と空、両方からの制圧力があれば、連合軍相手でも十分に対抗できるはずだ」


「飛行艦隊……そうですね、ゼロ号が以前提案してくれたものですね」


『はい、マスター! 母艦を中心とした統合運用が可能になれば、防衛範囲は飛躍的に拡大するであります!』


 こうして、レンの新たな挑戦――飛行艦隊の構築が、本格的に始動することとなった。


 その夜、レンは一人、基地の高台に登り、夜空を見上げていた。


(戦争、か……)


 まだ実感の湧かない、途方もない規模の戦いが、目前に迫っている。だが同時に、レンの胸の内には、確かな決意も芽生え始めていた。


「レン」


 声をかけてきたのは、レティシアだった。


「レティシア。こんな時間に、どうしたの?」


「あんたこそ。難しい顔して、何を考えてるのよ」


 レティシアは、レンの隣に腰を下ろした。


「これから、もっと大きな戦いになる。あたしも、剣士として、ちゃんと前線に立つつもり」


「無理、しないでよね」


「それは、こっちの台詞よ」


 レティシアは、少し呆れたように笑った。


「あんたは、いつも自分のことより、他人を心配してばっかり。たまには、自分のことも大事にしなさいよ」


「……うん、そうだね」


 二人はしばらく、無言のまま夜空を見上げていた。


「なあ、レン」


「うん?」


「あんたがどれだけ大きな力を持つようになっても……あたしは、ずっと隣にいるから」


 その言葉に、レンは僅かに頬を緩めた。


「ありがとう、レティシア」


 こうして、静かな夜が過ぎていく。


 だが、この平穏もまた、束の間のものに過ぎなかった。


 翌朝、基地に飛び込んできたのは、大陸各地からの緊急報告だった。


「ドラケイン帝国を中心とした連合軍、複数方面から同時侵攻を開始しました!」


 ついに、大陸全土を巻き込む戦争の火蓋が切られた。


 これより、レンたちの物語は、国家戦争編――大きな戦乱の時代へと突入していく。


(第2巻・完 第3巻「国家戦争編」へ続く)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ