恭子と玲子 vol.093 「やっぱ…、ここだわ。」
「アンチーフと和兄ぃ、今頃…ふふ…。」
玲子。
「ヨーロッパか~、いいなぁ~。た~のしんでるんだろうな~。」
恭子。
「さてと…、ボチボチ行きますか。」
「うん、だね。」
和人、智香子のハネムーンはヨーロッパ。約2週間の旅程である。
2週間も恭子と玲子が、「せいざん」を訪れないのも可哀想と感じ、
ここで隼人からの提案。
明彦と浩二を通じての、「食事会」のお誘い。
しかも恭子には内緒で予め隼人が夏輝も一緒に誘っていたのだった。
「今度は高級レストラン。ウッシッシ…。美味しいもの食べられる~。」
上機嫌の恭子。
「で~…、この橋を渡って…、左カーブの…。」
玲子。
「わっ。何、ここ!!!」
「うそでしょ…!!!…れ…玲子…。」
「う…、うん、うん。なんだか…完璧に…、私達…、場違いなところに…来ているような。…はは…。」
そして、メモを見ながら、ふたり…、
「名前と場所…???」
そして…目の前を見直し…、その場所に立ち尽くしてふたり…、変顔。
「大丈夫か…、私たち…???」
恭子と玲子の目の前に現れた建物が、
今までふたりが訪れた事もないような高級ホテル。
しかも、そのホテルの玄関までのアプローチを今、
恭子と玲子の脇をゆっくりと走り過ぎるリムジン。
「恭子…、恭子…、ちょっ…と…。」
恭子の左腕を掴む玲子。
「は…ははは…。私たち…、なんで…いっつも…、こういうの…ばっかり…。…心臓に…悪いわ。」
恭子。
けれども、玄関まで辿り着くと。何故かしら恭子の足元がスイスイと…。
玲子、
「あんたは一体何物じゃい…???」
「だって…しゃあないじゃん。折角の隼人さんからお誘いだもん。」
「心臓に…、毛が生えてんのか…???」
「んじゃ、触ってみる…???」
「触っても見えんじゃろ…。」
「そうじゃろのぉ~。桃ちゃん…。」
「…って…、いつから…かぐやになった…???」
「今。さっ、上、行くよ。あれ…、金ちゃんと浦ちゃん…???」
「おい…。」




