恭子と玲子 vol.092 恭子の頭に甦る力強い腕のぬくもり。
「うん、大丈夫。」
恭子。
「やれやれ…。」
明彦。
「…って~~、あんたは何にもしてないでしょ。」
明彦の顔を見て玲子。
「あ…、いや…、その…。へへ…。」
「ははは…、明彦…やられたね。」
クスクス笑いながら里奈。
「さて…、じゃ…、戻ろうか…。」
そう言いながら右手を出す浩二。
…と、同時に玲子の右手も…。
「あっ…、う、うん。」
そう言いながら玲子の手を握る恭子。
立ち上がる恭子に玲子。
「ほんとに…大丈夫なの…恭子…???」
「…う…、うん。だいじょうぶ…。」
ただ、うっすらと恭子の頭に甦る、あの力強い腕のぬくもり。
「…でも…???」
「…ん…???何か言った…恭子…???」
「…ん…???…いや…、別に…。」
会場に入りながら、花婿と花嫁と、
そして夏輝の顔に向かって、手で合図する隼人。
それに応える和人と智香子、夏輝。
そして今回のセレモニーの司会、
「それではこれより、花嫁によるブーケトスを行います。」
途端に賑やかになるゲストの女性陣。
「ただし、未婚の女性の方に…限りますよ~。」
そう言った途端に、爆笑になる会場。
「それでは女性の方々…、ガーデンの方へどうぞ~。」
ガーデンの中央に集まる女性たち。
智香子、
「じゃ、行くわよ~。」
綺麗に智香子の後方に弧を描くようにブーケ。
数名の女性が両手を伸ばす中、
何故かしらその両手に導かれたようにスッポリと収まったブーケ。
「ほっほう~。」
隼人。
「ん~~残念。」
里奈。
「へぇ~~。…って~事は…。」
明彦。
「……。」
浩二。
「おやおや…。」
和人。
後ろを振り向いて、ブーケを手にした女性を見る智香子。
思いっ切り両手を叩いて、小さな声で…、
「やた!!!命中~~!!!」
「はっはっは~、こりゃいいや。良いぞ~~うん。」
夏輝。
そして、周囲のゲストからも、パチパチと拍手。
「きゃ~~凄い~~うんうん。いいじゃん、いいじゃん。」
恭子。
「…私…。ブーケ…。」
玲子。
小さな声で智香子。
「どっちかに命中、オッケー!!!」
和人、
「だ~な。」




