表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恭子と玲子  作者: THMISmama
PR
84/211

恭子と玲子  vol.082  「なみだ…、出てきちゃった。」

顔を真っ赤にして瞳に涙を浮かべている恭子。

夏輝に向けた顔、そして右目尻から頬に伝って流れる涙。


「恭…子…ちゃん…。」


小鼻まで赤くして恭子。けれども顔はにっこりと…。

「へへ…、ごめんなさい。なみだ…、出てきちゃった。」


「はは…、そっか、そっか…。」

恭子の顔見て、そして今度は顔を空に向けて、そしてまた恭子の顔を見て、

ズボンのポケットから、

「はい、拭いて…。」


涙で濡れた頬を右手で拭いながらの恭子に…。

「そっか、そっか…、恭子ちゃん、男の人とこうやっているの…初めてかぁ~。」


「ごめんなさい。涙なんか…流しちゃって…。」

「だいじょうぶ、だいじょうぶ。俺の方こそ、気付いてあげなくって…ごめん。」


「もん…ちゃん…。」

「あっ、…でも…、誤解しないでよ。俺の場合は、女性と一緒の時があるって、言っても、妹がいるから…。」


「妹…さん…???」

「うん。」



そして自分の膝より少し上の方へ腕を伸ばして…、

「こ~んくらいの女の子がいる。俺の姪っ子。」

「姪っ子…さん…???」


「うん。つまりは俺の妹…、シングルマザー。」

「えっ!!!」


「妹が大学時代に結婚を約束した人がいて…。もうその頃には妹のお腹の中には既に…。で…大学と卒業と同時に結婚。…は…良かったんだけど…。」

「…だけど…???」


「いつのまにか…旦那の方が…妹と子供を置いて…。」

「えっ…えっ…!!!…もしかして…。」


「そっ、その…もしかして…。旦那の整理をしていたら…、引き出しの中に…旦那の印鑑が押された離婚届…。一切消息不明。」

「そんな…。」


「あっ…、ごめんね。折角ふたりで会ったのに…、こんな話しして…。」


「ううん…。」

首を振る恭子。




「俺たち…、両親…いないから…。」

「えっ!!!」


「だから…、妹と姪っ子、いっつも会ってる。」

「そ…う…、だったんだ…。」



「さっ、どこ…行こうか…。」

「うん。じゃ…。」


ベンチから立ち上がる夏輝と恭子。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ