恭子と玲子 vol.064 「好意を…持ってくれてる人」
真っ直ぐ前を向いて歩く浩二を見ながら明彦、
「……。」
その後ろで里奈…、
「浩…二。」
隼人、そんな里奈に、
「…だって…。」
里奈…、
「ふ~~ん。好意を…持ってくれてる人…か…。」
明彦も前を向きながらボソッと。
「…浩二…おま…。」
「…ん…???あぁ…。…でも…、本当…の、事…だから…。」
「…じゃあ…。」
「…ん~、分かんないよ、まだ…。」
「じゃね、恭子~玲子~。」
智香子は自分のアパートへと、電車を途中下車。
「ありがとうございました~。」
手を振りながらの恭子と玲子。
「まさかね…。」
恭子。
「…ん…???」
玲子。
「まさか…、あそこでふたりに会うなんて…、思わなかった。」
「そうそう、それそれ。もしかして…、アッキー…???」
「ふふ…、もしかしたら…ねぇ~。あ…り…え…る。…だって…、私たち…何にも話してないんだよ、せいざんの事…。」
「もう…、まったく~。くく…。」
「まっ…、しっかたないか~、分かっちゃったね~。おっと…、す~わろっと…。」
目の前の学生らしき2人が席を立って離れた後に、恭子。
「…って、もう…着いたじゃん、恭子。」
「へっ…、な~んだ。」
「…ん…???おぅ…田端…、どうした…???…うん、今帰ったとこ。」
冷蔵庫から缶ビールを取り出して浩二。
「隼人さんと里奈さんの手前、言いづらかったけど…。」
こちらは部屋でテレビを観ながらの明彦。
「おまえ…、玲子の事…。」
「あぁ…、玲子ちゃん…。」
「いや…、俺は…分かんねぇけどさ…。玲子がおまえを好きなのかどうかも…。」
「……。」
「…けど…、ふたりから連絡先…教えてくれって…、言われたんだろ…。じゃ…。」
「…うん。…そう…なん…だ…けど…さ。」
「…でも…、玲子を好き…じゃ…ない…わけ…???」
「ん~。なんて言うかな…。玲子ちゃん、良い子だと思うよ。可愛いし。…でも…、まだ…。これ…から…じゃ…ないかな…。」




