恭子と玲子 vol.109 「モテるでしょ、ふたり共…。」
「モテるでしょ、ふたり共…。」
絵梨奈。
その声にいきなり浩二、両手をひらひらとさせて…、
「いやいや…そんな…そんな…。とんでもない。」
「はは…可愛いなんて…、初めて…言われた…。ヘヘ…。」
恭子。
「うそ~~、あなたなんて、ほら~架純ちゃんに似てる。あ・り・む・ら・か・す・み。」
その声を聞いた途端に、いきなり目を見開く恭子。
そして口を塞いで…、
「うっそ!!!有り得ない!!!」
「そして君なんて、あの人じゃん、こ・う・ら・け・ん・ご。」
恭子、頭の中で…、
「…この人、鋭い。その通り…。」
「ほらほら、なんだっけ…。ドラマでも恋人同士だったじゃん。」
またまた恭子、頭の中で…、
「…ん…???そんなドラマ…、あったか…???」
「…あっ、いや…、ごめん…。僕…あんまり…ドラマ…観なくって…、さっぱり…。」
浩二。
「ふ~ん、そうなんだぁ~。私は殆ど観てる。だから、この人は、私の彼氏。」
と、言いながら隣の翔の右腕に左腕を絡める絵梨奈。
恭子、
「うわっ、凄っ。」
「10日間、よろしくね。」
「あっ、はい。よろしく…、どうも…。」
コクリとお辞儀をする浩二。
椅子に座り、浩二に耳打ちするように恭子…、
「凄いね、この人。」
「…う…、うん。」
浩二。
「あ・の・さ…、恭子~???」
「…ん…???」
「お・れ…って…。」
「うん。」
「その…、こ・う・ら・け・ん・ご・に…似てる…???」
その浩二の声を聞いた途端に恭子、
「ぷっ。」
顔を左に向けながら…。
「くくくくく…。」
「な…、なに…、それ…???」
「…ん…???いやいや…いや~。うん…。いや…、どうだろう~。…じゃ…、ない…???」
目だけを天井に向けて。そして変顔をする恭子。
浩二、
「有り得ねぇだろ…。」
浩二に気付かれないように、ペロリと舌を出す恭子。
小さな声で、
「くくくくく…。」
「え~~、時間になりましたので、これより…。」
檀上より声。




