おまけ3『彼らは元々敵であった』と『八元帥って、なぁに?』
こちらは、本編とは(あまり)関係ないおまけ作品となります。
今回1で登場するキャラクターは、おまけ2の語り手とは別人です。
2つ目は作中に出てくる専門用語の解説です。理由は改めて読んでみると、作者の中だけで完結してそうな事が多かったので、本編で全部流すとクッソ長ったらしい話になるなと思ったためです。
2つは「──────────」で区切りますので、片方読みたくない方はそこで判断していただけると幸いです。また、これらはおまけでありますし、多少作品のネタバレも入ると思います。なので、読みたくない方は飛ばしていただいて何一つ問題ありません。
おまけの後半はネタ枠なので、かなりご都合設定です。
·『彼らは元々敵であった』
「さぁ、我らの反逆だ!知ってるか?この世界は神の都合のいいように作られた地獄だ!だからよ。オレが取り戻してやるよ。オレ様にとって都合の良い世界をよ!!」
ボロボロに傷ついた私達を見て、ヒルさんは勝ちを確信したかのように、そう言う。
実際、私達は9人は、彼ら相手に手も足も出なかった。
相手には、何十、いや何百だろうか。とても多い数の人形兵士達がついていて、彼女達を何度倒しても、次々と現れ、私達の体力は尽きてしまったのだ。
「ケッヒッヒ。さて、始めようか。そこの女盗賊ちゃんが見つけてくれた、こいつでよ。」
ヒルさんのその言葉を聞いて、シャーロッテちゃんが「くっ!」っと苦虫をかみつぶしたような顔をした。
そんなシャーロッテちゃんを見て、ヒルさんは言う。
「あ?トレジャーハンターだったっけ?まぁ、何でもいいや!どうせ、今は、もうこの世にいやしねぇ男を探すために、オレに騙された馬鹿な女なんだからよ!」
そして彼は、とても大きな人形に手を触れた。
「さぁ、起動しろ!『神造巨像・ニルヴァーナ』!! その眼光で、この世の全てを焼き払え!!」
彼のその声に反応するかのように、巨大な人形の単眼が赤く光った。
──────────
・『八元帥って、なぁに?』
コウが、廊下を歩いている。
彼が、廊下の曲がり角に差し掛かった時、彼は突然ものすごい勢いで吹き飛んだ!
「待つのじゃ!オニギジア殿!50トル返すのじゃあ!!」
コウは、オニギジアを追いかけていたバグジアスにぶつかって、吹き飛んだのだ。
ドンッと壁にぶつかるコウの音を聞いて、バグジアスは、コウが自分とぶつかったことに気が付く。
「ああ。すまんのぉ、勇者の卵君。よく見えておらんかった。無事か?」
バグジアスは、急いでコウの元へと駆け寄る。
「え、ええ。なんとか。」
コウは、痛む腕を何とか抑えながら、無事であることをバグジアスに告げる。
「本当に、すまないの。オニギジア殿を追いかけていて、急ぎすぎた。」
申し訳なさそうに、頭を下げるバグジアスを見て、本音が漏れるコウ。
「やっぱり、最初は怖いと思っていたけれど、最近『八元帥』が、なんだかわからなくなってきたよ。」
それを聞いて、バグジアスが頭を上げる。
「なんじゃ?『八元帥』について、詳しく知りたいのか?なら、さっきぶつかってしまった、詫びもかねて、妾が説明してやろう。」
コウがそれを聞いて驚く。
「いいんですか?でも、さっきオニギジア元帥を追いかけていたのでは?」
それを聞いて、バグジアスは笑いながらコウの背中をたたく。
「気にするでない!どうせ、会議がある!その時にでも返してもらうさ。」
「はは。折れますから、あまり叩かないでください。」
苦笑いでそういう彼を見て、バグジアスはハッとする。
「あ、す、すまぬ。」
───
「まず、妾が八元帥になった理由は分かるか?」
「理由ですか?」
ポカンという表情をするコウに、バグジアスは言葉を変える。
「そうじゃな、何故『世界統一機関』ができたか。と言い換えてもよいな。」
コウはそれを聞いて、「なるほど。」と言い、答えを返す。
「はい。それは分かります。たしか、元々八つの国が争いをしていて、それが何年も続き、それぞれの王が『このままでは失うだけで得るものが無い』と判断し協力して一つの国を作ったんですよね。」
バグジアスは、コウのその言葉を聞くと、軽く首を傾げた。
「あれ?そうじゃったか?違ったような…。」
その言葉に、コウが「え?」と返すと、バグジアスは、ハッとして、慌てる。
「い、いや。そうじゃ!その通りじゃった!」
バグジアスは、不思議そうな顔をするコウを無視して、話を続ける。
「ま、まぁ。なんやかんやあって、妾達は手を組み、1つの国と、1つの機関を作ったのじゃ。それが、何十年前じゃったかのぉ…。」
バグジアスが頭をひねっていると、コウが驚いて質問する。
「え!? 何十年も前の話だったんですか!? 『八元帥』って人間じゃないんですか!?」
コウの質問に、バグジアスは笑顔で答える。
「一部は人間じゃよ。妾とオニギジア殿、クレッシェ殿にローゼッティア殿以外の人間族は、クローンを作っておるんじゃよ。」
彼女の答えに、コウはゴクリと唾をのむ。
「なんか、神か何かに怒られそうなことしていますね…。」
バグジアスは、コウが何を怯えているか分からないような表情をしながら答える。
「まぁ、子孫とかでもいいのかもしれんが、ジーギガス殿とか仕事量的に出会いなんてなさそうじゃし、そもそも他人に話すより、自分の分身を作り、そいつに仕事を引き継いでもらった方が良さそうな仕事もあるからな。
ちなみに、妾達も一応クローンを作る準備はしてあるぞ。殉職した時とか困るからな。しかし、妾は自身のクローンは生まれてほしくないと思っている。そう簡単に死ぬつもりはないし、妾がもう1匹とか、妾の餌が半分になるからな。この世界の生命がもたん。」
バグジアスは冗談めかして言ったのか、笑っていたが、コウはその言葉に、『八元帥』に対する恐怖を再び持った。
「なんじゃ、急に黙って。
そうじゃ、妾達『八元帥』には専用の武器があるんじゃよ!若い男の子は『○○専用』とか好きじゃろ?街の童達が言ってたぞ!」
「専用の武器ですか?そういえば、祭りの時も何やら武器を出していましたね。」
コウが反応したのが嬉しかったのか、バグジアスは意気揚々と答える。
「うむ!妾の『暴食たる蟲』は、何でも食べる蟲じゃ。何でも砕く顎はもちろん、硬い体も持つぞ!羽が人肌に擦れただけでも傷を負わせることができるぞ!まぁ、せっかくの血が減るから狙ってやることはないが…。この蟲が食らったモノは妾の腹の中に行くんじゃよ!すごいじゃろ!
そして、オニギジア殿の『憤怒の弾丸』は、彼の怒りエネルギーを弾丸にして撃ちだせる銃じゃ!なんで、銃が武器なのに銃弾なんじゃろな。怒りエネルギーを弾丸に、という時点ですごいが、オニギジア殿は、常に『げきおこぷんぷんまる』じゃから、弾切れのない銃になっとるな。
ジルド殿は、『強欲の大盾』という名の盾。彼の魔力を使って生み出される大きな盾じゃ。この盾はすごいぞぉ!衝撃を吸収する力を持つ。正直、さっき言った、妾の蟲の何でも食べるは誇張表現じゃが、彼の盾は正真正銘、どんな攻撃でも防げるんじゃないかと、妾は思っておる。
それで、それで、クレッシェ殿の『嫉妬の拳』はな…、」
バグジアスがそこまで言ったところで、彼女達の元に、鎧と兜をしっかりときた人物が通る。
「ん?バグジアス。貴様、こんなところで何をしているんだ?もうすぐ会議だぞ?世間話だったら、そろそろ切り上げておけ。」
バグジアスはその人物を見て、驚く。
「む!? ジーギガス殿!? 今日って、会議の日じゃったか!?」
そんな彼女を見て、ジーギガスと呼ばれた人物は、「やっぱり忘れていたか。」とぼやきながら、彼女達の元から去っていった。
バグジアスは、慌てて「すまん!勇者の卵君!また、遅刻したら減給されそうじゃし、話の続きは後日で!!」と叫んだかと思うと、突風を生み出す勢いでコウの元を去った。
おまけをご視聴くださりありがとうございます。
八元帥の話だけで、結構長くなってしまいました。これで、おまけって。




