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44/51

5月の公式戦 6

 きわどい判定ながら、#13オキヨちゃんの勇気あるプレーでパパクラブBの連続得点を切ったSIEGの次のサーバーは、キャプテン#4イッちゃん。


 陽介は、「#4イッちゃん、サービスエースを取れるようなサーブを打って!」と大きな声を出した。


 主審のサーブ許可の吹笛。


 #4イッちゃんは、「フー!」っと深呼吸をして思いっきりサーブを打った。


 しかし、#4イッちゃんの気持ちとは裏腹に、当たり損ねのサーブがパパクラブBのコートに向かった。


 パパクラブは、バックライトがレシーブ(ワン!) 、ほぼ真上に上がったボールをハーフセンターがオーバーパスでレフトエースに二段トスを試みた(ツー!) 、だがここで主審の吹笛。


 ドリブルの反則だ。


 #4イッちゃんは、「ラッキー!!!」と言ってコートを走り回ったが、引きつった笑顔で「ゴメン!、次チャンと打つから…」と言った。


SIEG5-9パパクラブB


 #4イッちゃんのサーブが続く。


 今度は、勢いのあるサーブを打った。


 パパクラブBは、バックセンターが「アウト!、アウト!」と大声で叫ぶ。


 線審は旗を上に上げた。


 第一サーブ失敗。


 続く第二サーブ。


 #4イッちゃんは、取り敢えず失敗しないサーブを軽く打った。


 パパクラブBは、ハーフセンターがレシーブ。セッターがレフトエースにトスを上げた。


 レフトエースは、気合もろとも思いっきりそのトスを打った。


 SIEGのブロックは、前衛ライト#10セイちゃんと中衛ライト#1ユッケちゃんの2枚ブロック。


 しかし、パパクラブBのレフトエースが打ったアタックは、ネット中腹に当たりSIEGの2枚ブロックが触れることはなかった。


 だが、気合もろとも思いっきり打ったアタックが自陣のネット中腹に当たったため、ブロックに飛んでいた#1ユッケちゃんの胸の付近に当たった。


 ネット越しとはいえ、結構な勢いで当たった。


 #1ユッケちゃんは、顔をしかめ「ウッッ!」と言いながら悶絶の表情。


 それを見たSIEGのメンバーが、#1ユッケちゃんの所に心配そうに集まったが、直ぐに全員が大笑いをした。


 どうやら、#1ユッケちゃんの苦しみながらの表情が、とても面白かったらしい。


 アタックを打ったパパクラブBのレフトエースも、最初は心配そうにネットをくぐり#1ユッケちゃんの様子を見たが、やはり大笑いをしていた。


 陽介はベンチを立ち上がり、「大丈夫?」と尋ねたが、#1ユッケちゃんではなく他のメンバーが親指を立てて「大丈夫です!」と言った。


 しかしそうした状況でも、実姉#4イッちゃんはその中にはいなかった。


 そんなに姉妹の仲が悪いのか?と陽介は思ったが、既にコートエンドラインで次のサーブを準備している#4イッちゃんも、ほくそ笑んでいたのを陽介は見逃さなかった。


SIEG6-9パパクラブB


 #4イッちゃんのサーブが続く。


 今度は強いサーブを打った。


 パパクラブBはバックレフトがコート外にはじいた。


 #4イッちゃんのサービスエース。


 そしてこの後#イッちゃんのサーブが冴え、SIEGは同点に追いついた。


 パパクラブBはタイムアウトを要求した。


SIEG9-9パパクラブB


 パパクラブBはベンチに戻っても皆下を向いている。


 キャプテンが、「大きな声を出して、先ずはサーブカットからだよ!、皆頑張ろう!」と言う声だけが聞こえた。


 ちなみに、パパクラブBの一回目のタイムアウトで、監督さんはベンチに座ったままだった。


 タイム明け、#4イッちゃんのサーブが続く。

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