5月の公式戦 4
#9じょんちゃんのサーブが続く。
パパクラブBは、バックセンターがレシーブ。しかし体重が後ろにかかったレシーブのボールは、ほぼ真上に上がった。
そのボールをバックレフトが走り込んでホロー。3コンタクト目をバックライトがチャンスボールで返した。
SIEGはサーブを打ち終わった#9じょんちゃんがオーバーで#5セッターフサエちゃんにパス。#5フサエちゃんはレフト#4イッちゃんにトスを上げた。
ネットから離れ、さらに短いトスを#4イッちゃんは打ち切れず、オーバーで相手コートに返した。
パパクラブBは、「チャンス!、チャンス!」と言って中衛ライトがオーバーでセッターにパスをした。と思ったらドリブル「ワン~!」。しかし第1レシーブのため反則はなくハーフセンターがそのボールをアンダーでレフトアタッカーに二段トスを試みる「ツー~!」。だがそのボールはSIEGコートライト側サイドラインを遥かに割りアウト。
SIEGは「ラッキー!!!」と言って全員がコートで肩に手を回し、「せ~の、SIEG!」と大きな声を出した。
やはり、下部に所属しているチームは、オーバーパスやアンダーパスの精度が劣る。相手のミスではあったが、基礎練習の繰り返しが重要だとあらためて陽介は思った。
SIEG3-1パパクラブB
#9じょんちゃんのサーブが続く。
しかし#9ジョンちゃんは2本のサーブをミスした。
SIEG3-2パパクラブB
パパクラブBのサーブ。
強いサーブがSIEGコートに飛んで来た。
SIEGはバックレフト#13オキヨちゃんがレシーブを試みるもコート外に弾いた。
パパクラブBのサービスエース。
SIEG3-3パパクラブB
パパクラブBのサーブが続く。
陽介はパパクラブA・Bとの練習試合を思い出した。
「このサーバーは、パパクラブBの中でも強いサーブを打つ人だった!」と。
陽介は嫌な予感がした。
確かに下部の試合である以上サーブの殴り合いになることは予想をしていたが、この強いサーブが続くとSIEGはレシーブ出来ない。練習試合でもこのサーバーがサーブを打つ時はSIEGのレシーバー陣は全くレシーブ出来なかった。練習試合でもそうであったようにこのサーバーがミスするまで我慢するしかなさそうだと。
SIEGは飛んでくる強いサーブをレシーブすることが出来ない。
SIEG3-4パパクラブB
そしてこのサーバーが連続で3サービスエースを取ったところで、陽介はタイムアウトを要求した。
SIEG3-7パパクラブB
さっきまでの元気は何処へ行ったやら、SIEGのメンバーは意気消沈して下を向いてベンチに返って来た。
陽介は、「皆、なんでそんなに静かになっちゃったの?、もっと声を出して元気よくやろうよ!」と言い、「今の状況を打開するために、相手のサーブミスを待っているだけだと進歩もないし、あまりにも他力本願。だから勇気を持ってサーブレシーブにチャレンジしましょう!」と言った。
すると#4イッちゃんが、「監督!、もっと具体的な指示をして下さい!、チャレンジをしていますが今の私達では相手のミスを待つしかありません!」と言って来た。
陽介は、「#4イッちゃん、今のSIEGの実力を身をもって感じてますね。それが分かっただけでもチームとして進歩したと思いますよ!。ただ#4イッちゃんの言うようにこのまま成り行きに任すのもどうかと思うので、一つ打開策を授けます。先ずは勇気を持って飛んでくるサーブに対峙すること。次にそのボール大して体ごとぶつけること。そして体ごとボールにぶつける時の体重の移動は、パパクラブBのコートに向かってすること。ネットの高さとかコートの広さとか全く関係なく但し体重の移動はパパクラブBコートにすること。勢いのある強いサーブですが勇気を持ってやってみて下さい!」と言ってコートに送り出した。
SIEGのメンバーは、キャプテン#4イッちゃんをはじめ、「この監督何を言ってるんだ?」という表情でコートに戻ったが、陽介は主審のサーブ許可の吹笛が行われる前に大きな声で「皆!、やろうとするんだよ!、やらなければ何も変わらないよ!」と言い、さらにキョトンとしているメンバーに「返事はぁ???」と無理矢理同意を求め、全員に返事をさせた。




