ここで筆者の言い訳 4
術後の痛みがある中、地獄のようなリハビリを続けた陽介は、そのかいもあってか痛みはあるものの階段を昇降することが出来るようになった。
この間約3週間。手術を担当してくれた整形外科の先生も驚きの回復力だった。
リハビリを担当してくれた2人の先生も、「陽介さん、正直言ってこんな短期間でここまで回復するなんて信じられないですよ!、本当に凄いですね!」と言ってくれた。
とりわけ午後のリハビリを担当してくれた、可愛い顔して厳しいリハビリを続けた若い女性の○○先生は、「自宅が4階でしかも階段しかない上に仕事も重い物を持って歩くと言うから、私もきついリハビリを敢えてしてきましたけど、階段の昇降を4階まで2往復休憩なしで出来るようになったんでは、私の方が体力が持ちませんよ!、本当にビックリする回復力です!」と言ってくれた。
そして担当の整形外科の先生が朝の回診に来た時、「陽介さん、いつ退院しても良いですよ。後で看護師に伝えて下さい。陽介さんの希望通りにしますから…。」と笑顔で言って陽介のベットを離れようとした。
陽介は慌てて、「先生!、チョッと待って下さい!、看護師さんにではなく先生にお伝えしてよろしいですか?」と尋ねた。
先生は、「当然構いませんよ。いつにしますか?」と言われたので、陽介は即座に「明日退院したいです!」と先生に告げた。
「それはまた急ですね。何かお仕事に予定でもあるのですか?」と先生は陽介に聞いた。
陽介は、「急ぎの仕事はないのですが、早く退院してタバコも吸いたいですしお酒も飲みたいですし、何よりまともな食事をしたいです!、実は体重84㎏で入院しましたが約3週間の入院で78㎏になってしまいました。78㎏は中学生以来の体重です。入院するとき着ていたズボンがユルユルになってしまい、立ち上がるとスルリと落ちてしまいます。入院中は短パンで過ごしましたが退院するとそういう訳にはいきません。早く体重を戻してズボンをはけるようにしたいのです。」と言った。
先生は笑いながら、「分かりました。明日退院出来るように出続きをしておきます。でもお酒はまぁ良いにしても、タバコは止めた方が良いですね!、あと体重もせっかく痩せたんだから何も急いで元に戻さなくても良いんじゃないかと思いますよ!、それに体重が軽い方が股関節に負担もかかりませんからネ!。」と言って病室を出て行った。
陽介は、「ありがとうございました。」と頭を下げて見送ったが、内心は「毎日1600calに制限された食事じゃぁ、骨と皮になっちゃうよ。本当は今すぐ退院したいくらいだ!」と思っていた。
しかし陽介が希望した通り、痛みはあるものの取り敢えずは自宅の階段の昇降も出来るようになった上に、仕事も何とか出来るようになったし、車の運転も出来る。さらにはバレーボールの指導をする上にボールを打ったりする動作に必要なリハビリもしてくれた。
これ以上文句を言ったら罰が当たる!と、明日の退院を楽しみにすることにした。
退院当日、病棟の看護師さんとリハビリの両先生が陽介の所に来てくれて、「陽介さん本当に頑張りましたネ!、この病院の看護師・リハビリ科一同こんなに早く退院出来るなんて驚いています。ただタバコを吸うのと体重を急いで戻すのは自重して下さいネ!、退院おめでとうございます!」と言ってくれた。
陽介は、「本当にありがとうございました。皆さんのおかげです。そして医療にかかわる方々の大変さがよく分かりました。これからはあらためて皆さんに敬意を表して参ります。それにまだこの病院の外来でリハビリに通いますので、またお目にかかると思います。その時は声をかけて下さいネ!。」と丁寧に感謝の気持ちを伝えた。
そして、めでたく退院した陽介は現在指導している男子高校生に、総体県大会の出場を目指すため翌日から高校の体育館に行くことになる。もちろん仕事は退院した当日から復帰した。
その結果、この連載が暫く間が空いてしまったが、言い訳はこの辺にして、次回からは弱小ママさんバレーボールの奮闘記に戻ることにする。




