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第5章 毎日の連絡
それから二人の距離は急速に縮まっていった。
朝。
『おはようございます』
昼。
『今日は暑いですね』
夜。
『お疲れさまでした』
何気ないやり取り。
それだけだった。
しかし、気付けば健一の日常には由香がいた。
仕事で嫌なことがあった日。
由香のメッセージに救われる。
嬉しいことがあった日。
最初に伝えたい相手が由香になっていた。
ある夜。
由香からこんなメッセージが届いた。
『健一さんって不思議です』
『何がですか?』
『一緒にいると安心します』
健一はしばらく画面を見つめた。
胸の奥が少し熱くなる。
それは嬉しさだったのか。
危険な予感だったのか。
自分でも分からなかった。
しばらくして返信する。
『僕も同じです』
送信した後、健一はスマートフォンを置いた。
天井を見上げる。
そして初めて思う。
もっと由香のことを知りたい。
もっと一緒にいたい。
その気持ちはまだ小さかった。
だが確実に芽生え始めていた。
健一はまだ知らない。
この感情が、やがて自分の人生を大きく揺るがしていくことを。




