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第20章 再会
十月の夕方だった。
仕事帰りの人々で賑わう駅前。
健一は取引先との打ち合わせを終え、足早に駅へ向かっていた。
その時だった。
向こうから歩いてくる女性が目に入る。
長い髪。
変わらない歩き方。
見間違えるはずがなかった。
由香だった。
三年という時間が、一瞬で消えたような気がした。
二人は同時に立ち止まる。
驚きと戸惑い。
そして懐かしさ。
様々な感情が交差する。
「健一さん……?」
「由香さん……」
名前を呼んだだけなのに胸が熱くなった。
何秒か沈黙が続いた後、由香が少し笑った。
「あの……もし時間があれば、お茶でもどうですか?」
健一は迷わなかった。
「ぜひ」
その一言で、止まっていた時間が再び動き始めた。




