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第14章 発覚
その日は、あまりにも突然やってきた。
金曜日の夜。由香は疲れた様子で帰宅し、夕食を済ませた後、ソファでうたた寝をしてしまった。スマートフォンはテーブルの上に置いたままだった。
深夜、通知音が静かな部屋に響く。
夫の拓也は最初、気にしないようにしていた。しかし、ここ数か月積み重なっていた違和感が、ついに理性を上回った。
画面に表示されたメッセージの一部。
「今日は会えて嬉しかったです」
その一文を見た瞬間、拓也の心は凍りついた。
ロックは解除されていた。
そこから先は、拓也にとって見たくない現実の連続だった。
メッセージの履歴。
二人で過ごした思い出。
お互いを気遣う言葉。
由香が健一にだけ見せていた本音。
読み進めるほど、怒りと絶望が膨らんでいった。
翌朝、由香が目を覚ました時には、拓也が無言でスマートフォンを握りしめていた。
「説明してくれ」
低い声だった。
その瞬間、由香はすべてを悟った。
隠し続けてきた時間が終わったのだと。




