第34話:同僚あるある
獣人族は、精霊の召喚は可能だとオレは考えていた。
ちなみに、アマテラを信仰する獣人族が増えたことにより、彼女の力は強まっている。レアコア、生み出し放題なのだ。
ダンジョンにおいて呼び出すものへとジョブチェンジした獣人族が、見事に精霊召喚を成し遂げている。まだまだ下位の精霊しか呼び出せていないようだが、獣人と一緒に、里に移り住む精霊も多い。上位精霊については今後に期待である。精霊は気まぐれだとのことだし。
そして、魔法だ。ダンジョン内では、唱えるものとなった獣人族が、魔法の使い方を練習していた。
獣人族の若者たちも、ダンジョンの外では魔法を使えないものだと思っていたが、試してみたら、なんとできちゃったのである。
獣人同士では、魔法をぶつけあうことはできないことも分かった。
精霊と支えるもの役がシールドを張って守っている獣人相手に、別の獣人が呪文を唱えたら、発動しなかったのだ。次に、同じく守られているヒュム相手に、獣人が呪文を唱えたら、今度は発動したのだ。
オレとロココさん的には、衝撃的な瞬間だった。
「仮説の検討が必要だね」
「私もそのように思います」
現在、最も可能性が高いと考えている神樹の仕組みを表示し、ロココさんと二人で検討を始める。アマテラは参加しない。最近、オレの引きこもり部屋でフルリメイクに夢中だからだ…
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【最も可能性が高い仮説】
A:他の結末を迎える可能性を排除した条件を設定することで、願い事が期待通り叶う
ただし、神樹に不利益にならないものであり、かつ、他種族に干渉しないものに限る
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この、‘ただし’のところを、検討する必要がある。
他種族にも影響が出る場合、願い事は叶わないと考えていた。この点にひっかかりそうなので、大和の願いは叶わない可能性があると考えていた。
しかし、大和の願いは叶ったのである。
そして、獣人族も、ダンジョンの外で魔法を使えるようになっている。
では、世界の理を変える鐘の音とは何か? おそらく、全種族に平等に、願いの影響が及ぶ際に、鳴り響くのであろう。
ヒュム族だけが魔法を使えるようになると、それは他種族へ不利な状況となり、干渉に繋がると判断できる。そうであれば、他種族も使えるようにして、不利な状況をおこさなければよい。つまり、全種族が願い事のメリットを享受できるようにすればよいと、神樹は判断したのではないか。
実際、おそらくこの星では全ての種族が、自分たちの種族を守る力としての魔法を、平等に手に入れたと考えられる。
この点を加えて、ヒュム族の神樹に関する仮説を修正する。
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【最も可能性が高い仮説】
A:他の結末を迎える可能性を排除した条件を設定することで、願い事が期待通り叶う。
ただし、神樹に不利益にならないものであり、かつ、他種族に干渉しないものに限る。
しかし、全種族に願い事の恩恵をもたらす場合、上記の干渉とはみなさない。
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「またもご明察かと」
「ありがと。でもまぁ、現状での推察だけどね」
照れながら答えると、ロココさんは微笑んでくれた。
神樹の攻略がまた一歩進んだことが嬉しいのだろうか。それとも、こうして一緒に問題解決を進めていることが楽しいのだろうか。
オレはもちろん、両方だ。ロココさんも同じ気持ちだといいな。
お付き下さりありがとうございました!
ロココさんと働きたい…




