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『先生、お願いします! ~気付けば悪徳商人の用心棒になっていました~』  作者: ポムぞう
二章

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其之七 あらすじと次回予告?

――さて、お立ち会い。


俺の名は――


遊び人の玄さん。


まあ、しがない遊び人さ。


本名?


……野暮なことを聞くもんじゃない。


世の中にはな。

知らないほうが幸せってこともあるのさ。


さてさて。


今回の騒ぎは、黒金屋に突然現れた一人の女から始まった。


その名も――一条みつ。


一条流一刀術の師範代。


剣の腕は一流。

正義感も一流。

そして――


気の強さも一流。


いやぁ……参ったね。


あんな勢いで詰め寄られちゃ、俺なんか腰が引けちまう。


……もっとも。


美人に詰め寄られるなら、俺はいつでも――


……おっと。


これは俺の個人的な感想だった。


話を戻そう。


みつは黒金屋に疑いを抱き、刀に手を掛ける。


対するは、黒沢一之進。


こいつがまた、えらく落ち着いてやがる。


刀を抜かず。

怒鳴りもせず。


師匠から受け継いだ教えを、みつに静かに語って聞かせた。


剣は、人を斬るためだけにあるものじゃない。


抜くことよりも、抜かずに済ませることを考える。


……いやぁ。


実に立派なもんだ。


俺なんかだったら――


「まあまあ、お嬢さん。刀なんか置いて、俺と――」


……いや。


やめておこう。


たぶん斬られる。


それも一太刀で。


……美人ってのは、怒らせると怖いからな。


ともかく。


一之進の言葉で、みつはどうにか刀を収めた。


だが、黒金屋への疑いが晴れたわけじゃない。


この宿場町には、まだまだ厄介な連中がいる。


黒金屋。


蓮華の会。


蛇牙組。


三つの勢力が、それぞれの思惑を抱えて動いている。


そして、その渦中に入り込んじまったのが――


黒沢一之進ってわけだ。


……さて。


これから先、一体何が起きるのか。


俺にもまだ分からない。


ただ、一つだけ確かなことがある。


この町――


女に関しては、なかなか面白い。


……いや、違う。


人間関係が面白い。


そこ、間違えるなよ?


俺はあくまで遊び人。


世の中を気楽に眺めて、風のように生きる男さ。


……まあ。


綺麗なお姉さんに呼ばれたら、そっちへ風向きが変わることもあるがね。


それじゃあ


次の騒ぎまで、しばしの間。


酒でも飲んで――


いや、酒はほどほどにしておこう。


女将さんに怒られるからな。


じゃあな。


また次の一騒動で会おう。

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