表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『君を忘れても、また好きになる』  作者: 優貴(Yukky)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/64

第7話『夕暮れに交わす約束』

春――夕暮れ。

大学のキャンパス沿いの小道。

「……さくやさん」

「……ん?」

「……今日は、楽しかったです」

「……俺もだ、陽菜」

歩きながら、二人の間に少し沈黙が訪れる。

「……陽菜」

「……はい?」

「……手、つなぐ?」

「……え……?」

頬が赤くなる陽菜。

「……あ、はい……」

指先が触れ、ゆっくりと手を重ねる。

「……あったかい……」

「……陽菜の手、柔らかいな」

「……え、そ、そうですか……」

少しだけ笑いながらも、心臓が早くなる二人。

「……ねぇ、さくやさん」

「……ん?」

「……私、こうして手をつなぐの、初めてです」

「……そうか、俺もだ」

「……緊張します……でも……嬉しいです」

「……俺も、嬉しい」

歩きながら夕陽が二人の影を長く伸ばす。

「……陽菜、聞きたいことがある」

「……え?」

「……俺と、これからもずっと一緒にいてくれますか?」

その言葉に、陽菜の心臓が跳ねる。

「……え……?」

「……もちろん、断ったりしませんか?」

「……断る、わけないです……!」

涙がにじみそうになる陽菜。

「……陽菜……」

「……はい」

「……俺、陽菜が好きだ」

「……さくやさん……!」

抱きしめられそうな距離で、二人の呼吸が重なる。

「……私も、さくやさんが……好きです……」

初めての告白――

小道を包む夕焼けが、二人の背中をそっと照らす。

「……陽菜、約束しよう」

「……はい?」

「……怖いことや、迷うことがあっても、手を離さずに一緒に進もう」

「……はい、約束します」

小さな手の握り合い。

でも、その温もりは確かに、二人の心を結びつけた。

沈黙が訪れる。

でも、それはもはや、不安ではなく、安心に満ちた静かな時間。

「……ねぇ、さくやさん」

「……うん?」

「……私、これからもずっと、あなたと一緒に歩きたい」

「……俺もだ、陽菜」

夕陽に染まるキャンパス――

初めての手つなぎは、二人の絆をさらに深め、未来への約束となった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ