フェリューシャ様とお母様
誤解
転移魔法でフェリューシャ様のお母様の元へ来ました。どうやらフェリューシャ様のお母様は一人でお部屋で寛いでいたようです。フェリューシャ様のお母様は目を白黒させています。
「あの!はじめまして!私アリス・ウォーカーといいます!フェリューシャ様のお友達です!」
「あ、あら、丁寧な自己紹介ありがとう。貴女がエルシーちゃんね。息子から話は聞いているわ。はじめまして。私はアヴローラ・カントロフ。フェリューシャの母よ。今日はどうしてここに?」
「あの!率直に言うと、フェリューシャ様が『母上はあんまり俺に興味なさそうなんだよねー。』と言っていたので確かめにきました!きっと誤解なんですよね!?」
私がそう言うとアヴローラ様はとても悲しそうな表情になって、俯いてしまいました。
「そう…私、あの子にそんな思いをさせてしまっていたのね」
「…!ということはやっぱり誤解なんですね!?よかったぁ…あ、でも誤解があるのは良くないです!よかったらお話を聞かせてください!」
私がそう捲し立てるとアヴローラ様は目を白黒させたあとゆっくり語り出しました。
「あれは冷たい雪の降る日だったわ。私と主人は馬車で移動していたの。デートしていたのよ。そんな時だったわ。不幸な事故が起こったの。馬車が転倒してね。あの人は私を庇ってくれたのだけど、頭の打ち所が悪くて、そのまま…私は、あの子から父親を奪った罪悪感から、あの子にまともに接することが出来なくなって…でも、それが余計にあの子に悲しい思いをさせていたのね…」
涙を流すアヴローラ様。そんな事情があったなんて…
「…そうなのですね」
「ふーん。なるほどねー。母上はバカだなぁ」
突然フェリューシャ様の声が聞こえてきた。驚いて後ろを振り返ると、フェリューシャ様とシューリク様、ミーリク殿下がいた。どうやら三人とも転移魔法で追ってきていたらしい。
「フェリューシャ…そうね、バカな母でごめんなさい」
「全くだよ、俺がそんなことで母上を嫌うと思ったの?そんなわけないじゃん。勝手に罪悪感とか持たなくていいから」
「…っ!フェリューシャ!」
「俺は昔も今も父上と母上が大好きだよ。恨んだりなんかしない。だから、昔みたいに俺に構ってよ」
「…ああ、フェリューシャ、フェリューシャ!バカな母でごめんなさい、愛しているわ!」
「俺もー!」
アヴローラ様とフェリューシャ様は抱きしめ合います。とても感動しました!誤解が解けて本当に良かった!
「エルシー、またもお手柄だな」
「あ、シューリクばかり狡い!僕もエルシーを撫でたい!」
シューリク様とミーリク殿下が私の頭を撫でてくださいます。素直に撫でられておきます。
「エルシーちゃん、誤解、解いてくれてありがとう」
フェリューシャ様がいつもより優しく私の頭を撫でてくださいました。お役に立てて何よりです。
「エルシーちゃん、私からもお礼を言わせて。ありがとう」
「どういたしましてです!」
今日も良い日になってよかったです!
仲直り




