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魔法なき世界の異端魔導士 ~冤罪で捕まりかけた大魔導士は異世界で自由気ままに人生をやり直すことにしました~  作者: 出雲大吉
第2章

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第056話 到着です!


「御二人共、起きてください。朝ですよ」


 リーエの声が聞こえてきたので目が覚める。


「おー……おはよう」

「もう朝……?」


 俺とイレーネが身体を起こした。


「ええ。5時半です。6時出発ですのでそろそろ起きませんと」

「それもそうね……ふわーあ」


 イレーネはあくびをすると、櫛を取り出し、髪を解きだす。


「クリアダスト」


 リーエがイレーネにクリアダストを使った。


「ありがとう」


 イレーネが髪を整えると、布団とマットレスを収納し、テントから出る。

 すると、辺りにいる人達も忙しなく出発の準備をしていた。


「おはようございます」


 馬に水をあげているダリアが挨拶をしてくる。


「おはよう。ゆっくり眠れたか?」

「ええ。おかげさまで。やっぱり人がいると安心して眠れますね。もう出発しますし、乗ってください」

「ああ」


 俺達はテントを片付けると、荷台に乗り込む。

 そして、朝食の缶詰を食べていると、馬車が動き出した。


 この日もトランプをしながら到着を待つ。

 魔物が出てくることもないし、トラブルも起きない。

 のどかな道を進みながら白熱したトランプをしていくと、あっという間に夕方になった。


「そろそろですかね?」


 何十回目かわからない勝負を終えると、リーエがつぶやいたので荷台から顔を出して、外を見てみる。

 すると、右の方に山が見え、左には森や川が見えた。


「自然豊かになりましたね。町は近そうです」

「そうなの?」

「そういうところに人が集まり、町ができますので」

「なるほど」


 荷台から身を乗り出し、前方の方を見てみる。

 すると、塀に囲まれた町が見えてきた。


「おっ、リーエの言う通り、町が見えるぞ」

「どれどれ?」


 イレーネも身を乗り出して、俺の後ろから前方を見る。

 ちょっと……いや、かなり近い。

 もっと言うと、肩に手を置いていた。

 これが分岐点の結果だろうか?


「あれだ」


 動揺を隠し、前方を指差した。


「あれがラティルナね。ダリアー、着きそう?」


 イレーネが前方のダリアに声をかける。


「はい。もうすぐです。無事に今日中に着けます」


 御者台のダリアが顔を出して答えてくれた。


「了解」


 俺達は荷台に引っ込み、片付けをする。

 そして、到着を待っていると、馬車が門を抜け、止まったので降りた。

 他の馬車からも商人や冒険者が降りてきており、賑やかになっていた。

 ダリアも御者台から降りてきて、こちらにやってくる。


「お待たせしました。無事に到着しました」

「ああ。助かった」

「ありがとうね」

「ありがとうございます」


 俺達が礼を言うと、ダリアがにっこりと微笑んだ。


「こちらこそありがとうございました。皆様はここからどこに?」

「私達はここで冒険者の仕事をして路銀を集めるわ。そこからブレイナね」

「なるほど。私も少しの間は仕事でここにいます。またお会いできましたらその時は声でもかけてください」


 すごく良い人だな。

 本当に商人かって思ってしまう。


「ええ。あ、おすすめの宿屋ってない?」

「宿屋ですか……私がいつも泊まるのは【満月の宿】ってところです。そこまで高くないですし、お風呂が広めなので行商をしているので助かっています」


 お、良いな。


「そこにする?」

「良いと思う」

「私もそこが良いです」


 リーエも頷く。


「良かったら案内しましょうか? というか、送りましょう。どうせ私もそこに行くんで」

「じゃあ、お願いするわ。何から何まで助かるわ」


 ホントだわ。


「いえいえ。では、乗ってください。早めに行かないと埋まっちゃいますから」

「ええ」


 俺達が荷台に乗り込むと、再び、馬車が動き出した。

 荷台から町中を眺めているのだが、ベルクほどの人の多さではないが、それでも賑わっているし、発展した町だった。


「どこも発展してますね。主要な町しか行ってないですが、他の町ってどんな感じなのですか?」


 リーエがイレーネに聞く。


「まず高い建物がないわね。道も場所によっては舗装してない。農村は本当に田舎ね。こう言ったら悪いけど、あまり長居はしたくない感じ」


 イレーネは王都生まれ王都育ちのシティーガールだからな。


「依頼とかでいくのか?」

「そうね。魔物が出たりするし、護衛の仕事なんかもある。遠出って面倒だけど、儲かるは儲かるのよ。あとランクが上がりやすい」


 なるほどね。


 俺達が話をしながら町中を眺めていると、馬車が止まった。

 右の方を見ると、【満月の宿】と書かれた看板のある建物がある。


「ここか」

「外観は綺麗めで良い感じね」


 俺達は馬車から降りると、扉に貼られている価格表を見る。

 3人部屋は朝夕の食事付きで1万2000ソルだ。


「悪くないですね」

「そうね」

「どうですか?」


 ダリアもやってきて、聞いてくる。


「俺達もここにするわ」

「そうですか。でしたら後で私も来るので1人部屋を予約しておいてくれませんか? ダリアが来ると受付にいる女将さんか娘さんに伝えてもらえれればいいです。私はちょっと荷を売ったりしないといけませんので」


 まだ仕事があるのか。


「わかった。伝えておく」

「ありがとうございます。それでは……」


 ダリアは御者台に乗り込み、そのまま進んでいった。


「商人も大変ね」

「まったくだな」

「入りましょうか。お風呂に入りたいです」

「ああ」


 俺達はダリアを見送ると、宿屋に入った。


お読み頂き、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
個人的に少し気になったのが魚のお礼ってどこかのタイミングで言ってるよね(描写が無かったから気になってしまった)
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