↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法なき世界の異端魔導士 ~冤罪で捕まりかけた大魔導士は異世界で自由気ままに旅をします~  作者: 出雲大吉
第3章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

123/136

第123話 お馬さんです


 西門にやってくると、すでに30人近くはいる兵士とロビンとアイリーンを含む10人の冒険者、それに豪華な鎧を着たライオネルの姿が見えた。


「皆さん、おられますね」

「まだ30分前なのに偉いわ」

「さすがはBランクだ」


 Dランクの俺達が一番遅い。


「ライオネル様に挨拶しましょう」


 ライオネルに近づくと、ロビンとアイリーンが俺達に気付いたが、先に挨拶なので軽く手を上げるだけに留める。


「ライオネル様、おはようございます」

「おー! ヴェルナー、ちゃんと来たな」

「いや、来ますよ」

「そうか? 来ないことも予想していたぞ」


 どういう意味ですかね?


「私は密偵の類じゃないですよ」

「そうだろうが、そう疑われることすらも嫌がると思っていた。それを証拠に歩き方に違和感がないぞ。たった数日でもう修正してきたか。実に怪しいな」


 やめてっての。


「疑われて良いことなんてありませんから。私は普通の冒険者です」

「そうか。まあよかろう。それで今回もその子を連れていく気か?」


 ライオネルがリーエを見る。


「ええ。邪魔になるようなことはしません」

「大人しい子だったしな。しかし、さすがに依頼料は出せんぞ? 一応、ギルドを通している仕事だからな」


 それはそうだろうな。

 リーエは冒険者じゃない。


「ええ。わかっています。正直、このメンツにDランクの自分達がいることすら変です。感謝しています」

「ふむ……まあ、期待している。たくさん働いてたくさん稼いでくれ。私は働く者を優遇する」

「わかりました」


 一礼し、その場から離れると、ロビンとアイリーンのところに向かった。


「よう」

「おはよう」


 2人が挨拶をしてくる。


「おはよう」

「おはようございます」

「よう。アイリーンも来たんだな」


 こいつこそ、断るかと思っていた。


「指名依頼ですからね。断ったら次が来ませんよ。というか、なんで指名依頼なんですかね? 私、そんなに有名じゃないですし、あの貴族様も知りませんよ」

「それについては悪い。俺のせいだ。あの貴族様と今回の遠征の演習に付き合ったんだが、その時に他の冒険者のことを聞かれたからロビンとアイリーンの名前を出した。お前達しか知らないんだよ」


 これに関しては俺の性格とか社交性は関係ない。

 むしろ、頑張った方だと思う。


「あー、それで……」

「指名依頼の理由がわかったな。アイリーン、貴族様や兵士だけじゃなく、冒険者にもあまり絡まないようにしてくれよ」

「私から絡んだことなんて一度もないわよ。向こうから絡んでくるの」


 アイリーン、見た目も良いし、すらっとしていて姿勢も良いからな。

 目を引く女性ではある。


「わかるわね」


 自他共に認める美人のイレーナさんが頷く。


「どう対処してます?」


 ミスディレクション。


「はっきり断ることね。今は大丈夫だけど」


 イレーネが俺を指差してくる。


「ご夫婦でしたね……ハァ……」


 ため息の意味がわかるのは俺とイレーネとリーエだけ。

 多分、ロビンはわかっていない。


「ロビン、他の冒険者連中を知っているか?」

「全員、顔は見たことあるし、知っているな。ただ、俺達はスリーフの町の人間だし、話したことがあるのは数人だ」


 そういえば、スリーフの町出身で王都に出てきているんだったな。


「他意はないんだが、気を付ける奴はいるか?」

「いや、皆、名の売れている冒険者だ。特に問題を起こすような奴はいない。でも、あの金髪の男だけは知っておいた方が良い」


 ロビンが視線を向けた先にいるのはサラサラヘアーの若い優男だ。

 仲間と思われる同年代の男女と話をしている。

 まあ、魔力的に見れば、ここにいる人間の中では頭一つ抜けていた。

 もっとも、それでもイレーネの半分もないが。


「あれは?」

「ウチの国にはAランク冒険者が2人いる。3人目になると言われているのがあのレナートだ。実力はピカ一だし、正直、Aランクの実力は十分にある」


 へー……


「話をしている男女はパーティーメンバーか?」

「ああ。オネストとヴァンナだ。共に実力者だな。あの3人は安定したパーティーだ。貴族の依頼だし、ギルドが入れとけって思ったんだろう」


 ふーん……まあ、3人共、ダリア以下だな。

 問題ないだろう。


「イケメンさんね?」

「そうですか? 私はもっと誠実そうな人が良いです」

「そう?」


 イレーネ、にやにやしてる……

 からかっているな。


「他は?」

「他も優秀だ。まあ、優秀じゃない奴はここにはいない」


 Dランクですまんな。


「全員、集まれ!」


 話をしていると、ライオネルが集合をかけてきたので皆が集まる。

 ライオネルの後ろにはずらっと兵が並び、俺達はライオネルの正面に横一列で並んだ。


「今日はよく来てくれた。これから7日間、君達にはぜひとも働いてほしい。私は身分にかかわらず、優秀な働き者が大好きだ。働いた者にはそれ相応のものを出す。十分に期待してほしい。それでは参ろうと思うが、その前にこの中でエリーフ村に行ったことがある者はいるか?」


 ライオネルが聞くと、俺達とロビン、アイリーン以外の冒険者が手を上げた。


「ふむ。では、諸君らが前で先行してくれ。その後ろに私と兵が行く……お前達は後衛だ」


 ライオネルがこちらを見て、指示してきたので頷く。


「よろしい。それでは出発だ。馬は用意してあるから乗ってくれ」


 門の近くには馬がずらっと並んでいた。

 俺達はそれぞれ馬に近づいていく。


「リーエは私のところに乗せるわ」

「私も乗馬くらいはできるんですけどね」


 万能ホムンクルスだもんな。


「絵面が心配だからダメ」


 心配だな。


「リーエ、大人しく乗っとけ」

「わかりました」


 馬に乗ると、イレーネとリーエも乗った。

 他の人達も乗ると、ライオネルの指示通りに冒険者達が門を出て、それに兵士とライオネルも続く。

 そして、最後に俺達が続き、門を抜けた。


お読み頂き、ありがとうございます。

この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と思ってくださった方はブックマーク登録や↓の『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』に評価して下さると執筆の励みになります。


よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【新作】
終末世界の帰還錬金術師 ~日本に戻ったら人類と悪魔が戦争をしていましたが、異世界で勇者になれなかった俺達はスルーして適当に生きたいと思います~

【予約受付中】
~書籍~
11/14(土)発売予定
魔法なき世界の異端魔導士 ~冤罪で捕まりかけた大魔導士は異世界で自由気ままに旅をします~(1)

【新刊】
~漫画~
その子供、伝説の剣聖につき(1)
web版(カクヨムネクスト)はこちら

35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~(1)
35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~(2)

左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(1)

~書籍~
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(1)
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(2)
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(3)
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(4)

覇王令嬢の野望 ~絶対平和主義の少女に転生した最強女帝の帝国再建譚~(1)
web版はこちら

宮廷錬金術師の自由気ままな異世界旅 ~うっかりエリクサーを作ったら捕まりかけたので他国に逃げます~(1)

最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜(2)

【現在連載中の作品】
スマホ転移で始める異世界ゆるゆる生活 ~日本の商品が高値で売れたのでスローライフを目指すことにしました~

魔法なき世界の異端魔導士 ~冤罪で捕まりかけた大魔導士は異世界で自由気ままに人生をやり直すことにしました~

元暗部の英雄、再び暗躍する ~娘のために正体を隠して無双していたら有名になっちゃいました~

宮廷錬金術師の自由気ままな異世界旅 ~うっかりエリクサーを作ったら捕まりかけたので他国に逃げます~

その子供、伝説の剣聖につき (カクヨムネクスト)

週末のんびり異世界冒険譚 ~神様と楽しむ自由気ままな観光とグルメ旅行~

左遷錬金術師の辺境暮らし ~元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました~

バカと呪いと魔法学園 ~魔法を知らない最優の劣等生~

35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~

最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜

【漫画連載中】
その子供、伝説の剣聖につき
コミックグロウル

35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~
カドコミ
ニコニコ漫画

左遷錬金術師の辺境暮らし ~元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました~
ガンガンONLINE

最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜
カドコミ
ニコニコ漫画

【カクヨムサポーターリンク集】
https://x.gd/Sfaua
― 新着の感想 ―
美形の男女が集まった集団行動……何も起きないわけがなく……
実は夫婦に養われている幼子に擬態してるつもりのリーエが、まるで護衛のような位置取りで、付かず離れずに万能ぶりを見せている事をライオネルに見破られてる?! ううっ、ライオネルの視線が刺さる〜 (そりゃヴ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。