未来を視た女
あなたはこう思ったことはないだろうか?
未来を知る事が出来たら
これは自らの結末を視た女性のお話。
彼女は疑問に思っていた。
この、発達した世界では予測というものがない。
全て予知出来るのだ。
天気予報はとうに消滅。
天気という自然の事さえ、ヒトの支配下。
そこで、彼女は疑問を抱く。
何故、人生は予知してはならないのか。
彼女は思う。
彼女は決まりを犯す。
『なんでも叶えます』
いつの間にか中に入っていた。
彼女はそこの店長に願いを伝える。
自らの人生を知る為に。
そこの店長、小さな精霊は彼女の願いを叶えた。
自らの研究に利用する為に。
彼女は喜ぶ。
幸せな人生が視えたから。
精霊は喜ぶ。
モルモットが増えたから。
彼女は視た幸せな人生の通りに生きていく。
彼女は結婚する。
彼女は子供を持つ。
彼女が考え得る幸せな日々が続く。
そこで、突然、何かが変わる。
最初は小さな崩壊。
彼女は気に留めない。
徐々に大きくなる。
彼女は気に留めない。
しかし、彼女は視た。
崩壊の先にあるものを。
彼女は嘆く。
全てが失われる。
少しずつ、少しずつ絶望が近づく。
予知は回避出来ない。
全ては必然。
彼女は近づくたびに、少しずつ、少しずつ壊れていく。
周りのヒトは知らない。
彼女はさらに壊れていく。
彼女の子供が、不幸な事故で死亡する。
彼女の旦那は、生き返らすのに反対。
彼女は反論出来ない。
彼女は壊れていく。
そのすぐ後。
彼女の旦那は自殺する。
彼女は壊れていく。
彼女が、恐れていた最悪の未来が来た。
彼女は壊れていく。
精霊は楽しそうに彼女の結末を見届ける。
完




