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エピローグ~二つ目の真実~
ようこそ、もう一つの終わりへ。
蒐集家は、独白する。
誰もいない、虚空へと向けて。
悲しそうに、哀しそうに。
終わりへと向けて、語る。
もう一つの真実を。
ただひたすらに救いたかった。
蒐集家は、語り屋の物語のように語る。
蒐集家は、この三人の物語の、一人。
蒐集家は、彼のことを覚えていない。
蒐集家は、何を救いたかったのか、覚えていない。
蒐集家は、救いたかった。
そのために、物語を蒐集する。
……さぁ、どうだろうな。
この一言で、人生が本来のあるべき姿に戻る。
友達のせいで、友達のおかげで。
友達が誰なのか、蒐集家は知らない。
ただ、真実を語ろうとする。
物語は終焉を迎える。
蒐集家の、俺の、俺が、集めた、モノ語りはここまで。
彼が、あの人のために、語り続けた物語はお仕舞い。
俺が、あの人のために、集め続けた物語はお仕舞い。
噂が、噂のままに消えるように。
俺と、彼と、あの人の、三人の物語は消えゆく。
あなたが求めつづける物語を俺に教えておくれ。




