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失った女

あなたはこう思ったことはないだろうか?

自由に生きたい

これは自由を愛した女性のお話。


彼女は自由を愛した。

しかし、現実は自由がない。

上のヒトからの命令、女性という差別、義務的な行為。

この世界は全てが不自由にまみれている。

彼女は嘆く。

これでは、自由な世界は夢物語。

彼女は自由を望みました。

ただ、自由ということのみを望みました。

そうして、変化が訪れる。

口は禍いの元。

ならば、口を閉じてしまえ。

彼女は自らの口を縫い付ける。

それでも、まだ、自由な身にならない。

音に縛られて生き続けるのは不自由だ。

ならば、耳は必要ない。

彼女は両耳を切り落とす。

耳があったところから血が流れ出る。

足があるから大地しか歩めない。

ならば、足を捨ててしまえ。

彼女は自らの両足を潰した。

足の原形はとどめていない。

目があるから見えるモノしか見れない。

ならば、目は不必要。

彼女は鉛筆で両目をえぐり出した。

彼女の目はただ黒い。

手があるから決まった動きしかできない。

顔があるから、皮膚があるから、頭があるから。

身体にある全ての機能を彼女は捨てた。

それでも、彼女は生き続ける。

真の自由を求めて。

また、囁きが聞こえる。

自由、自由、自由、自由、自由、自由、自由、自由、自由、自由。

彼女は狂う。

真の自由を求めて。

彼女は空へ羽ばたく。

ヒトは空を飛べない。

彼女は墜ちた。

そこに居合わせたゴミどもは彼女を冷たく見下ろす。

その目にはヒトという感情を感じさせない。

ただ、無機質なモノを見るような。

それは、両手足を失い、皮膚は焼けただれ、顔は原形をとどめてない。

ただ、目があったであろう。

ぽっかりと空いた、空洞。

そこから、一筋の水が流れる。

流れるはずはない。

顔はわからないが、それは幸せそうであった。

ゴミどもはそれを冷たく見下ろす。

そして、突然、嗤う。

壊れたからくり人形のように不気味に嗤う。

ゴミどもは謳う。

自由な世界で不自由を。


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