ep.27: 辺境へ
久しぶりの定時投稿……やったぁ(歓喜)
と思ったらタイトル忘れてた……
「よし、馬車に戻るか」
シーリアさんや盗賊?が落ち着いたのを確認してから、わざとらしく声を大きくして言ってみると、すぐにその言葉にシーリアさんとリーダーが反応してきた。
「あ、あのっ!家族を助けていただきありがとうございました!」
「アンタ……いや、辺境伯様、俺からも礼を言わせてくれ。俺達を助けてくれてありがとう。あのクソ野郎から解放されたならもうお前さんに何もするつもりはない。ただ……馬車の場所なんて分かるのか?」
「『解放』を創った時に馬車も探知魔法も創って馬車の場所は突き止めているからね。すぐに戻れる」
すると、リーダーの男は苦笑いをしまがら「こんな凄い人に勝てるわけないな」と言ってきた。
そんなことないと謙遜しつつ、そのまま戻ろうと思ったところで忘れていたことがあるのに気づいた。
「それはそうとして、一応法律に則ってあなた達は辺境伯領までついてきて事情だけ聞かせてもらいますよ。まあここの領主に渡した方が早いかもですけど、途中で寄るわけでもなかったので辺境伯領まで連行しても許してもらえるでしょう、きっと」
面倒だが、一応貴族になったのだ。それくらいはしておかないといけないだろう。まあ、辺境伯領で取り調べをすることもきっと許してもらえるはずだ。
「それくらいなら問題はない。ただ、クソ野郎から解放されたことでもう関わることは無いだろうから、生活する場所だけ心配だな……」
リーダーの声からは、本気で仲間達の将来を案じている気持ちが伝わってきた。
その声を聞いて、仲間に引き入れることを決意する。
「それじゃあ、辺境伯領にきませんか?ちょうど人手が欲しいと思っていたところですし、あなた達なら歓迎しますよ?」
と言ってみると、これまでで2番目くらいに驚いた顔をしていた。1番は……『解放』を使った時だと思う。
「良いのか?俺達は辺境伯様を襲ったんだぞ?」
「別に無事なんですから良いですよ。それよりも有能な人材を失う方が損失ですから。見たところ、あなた達はそれなりの実力はありますよね?」
「ま、辺境伯様には遠く及ばないけどな!……これからよろしく頼む」
「こちらこそ」
そこで笑い合ってから、部下の人に事情を説明し、責任を感じてか1人去ろうとしていたシーリアさんを急いで説得して専属メイドでいてもらう約束をしてからみんなで馬車へ戻ったのだった。ちなみに、戻る途中にリーダーはダガッシュという名前で、部下達によって勝手に傭兵団の名前にされていた少し可哀想な人だった。ただ、部下思いの優しい人だし、部下からも慕われている純粋な良い人で、少し部下の気持ちに納得してしまったのは内緒である。
◆
「ただいまー」
数時間後、成都さんと御者のいる馬車に特にトラブルも無く到着すると、警戒している様子でこっちを見ている成都さんとこっちの状況を不思議そうに見ている御者さんがいた。
そのまま数メートルくらい離れた距離でお互いが止まると、成都さんが一瞬嬉しそうな顔をするもすぐに警戒した顔に戻った。
「……あなた達が洗脳でもしているんですか?」
「いや、俺達は連れ去ろうとしたが辺境伯様に逆にやられたさ」
そのまま成都さんとダガッシュさんの睨み合いになっているところに、シーリアさんが仲介に入った。
「成都様。この度は本当に申し訳ありませんでした。ダガッシュさんの言っていることは本当ですし、私は家族を人質にされていたのでこうするしかなかったのです」
「一応シーリアさんの家族は解放済みだ。勝手にいなくなってごめん」
「……本当にご主人様と言うなら、私の好きな食べ物を当ててください」
「……俺の手料理だろ?たまに向こうで作った時はそれはもう物凄く嬉しそうにしていたからな」
「ご主人様、寂しかったんですからね!」
その後泣き出した成都さんを宥めるのに1時間掛かったが、なんとか3日目の騒動は終わったのであった。
◆
「「「「「おぉー」」」」」
辺境への旅8日目。迂回と誘拐が重なって1日遅れになってしまったが、それ以降は特にトラブルも無く森を抜けて辺境の平原まで来れていた。現在は御者以外が自然の雄大さに感動して固まっているところである。
「もう見慣れているから何も言わないんですけど、なんでこれまでの客全員が息ピッタリでここで「おおー」って言って感動するんですかね。もう怖いですよ、ホント」
と御者が愚痴るが、森を抜けると目の前には広大な草原、奥には大きな山脈が広がり、ホーンラビットが元気に駆け回ったり、上空をドラゴンが飛んでいる景色を見れば誰もが感動するものである。
「もうゲームの演出だな」
「確かにこんな演出のあるゲーム実在しそうですね……」
そう界と成都さんが話してしまう程には。
「おーい、皆さん戻って来てください。もうちょっと進まないと辺境の街に着きませんよ?」
気付けば、御者さんが必死に皆んなの意識を戻そうとして苦戦していた。
その後、いろいろなところで辺境の絶景に感動したりで、辺境の街に着いたのは日が沈み始める頃だった。
◆
「……やつらとシーリアの反応が消えました」
「なんだと!?アイツらは何をしているのだ!」
「それと同時に、シーリアの人質の行方も分からなくなりました。おそらく、逃亡されたのかと」
「クソッ!……あまりやりたくはなかったが日狩を使え」
「はっ」
……界が辺境伯として動き出す一方で、界を消そうとしている者も動き出す。
アフターエピソード
御者の馬車に戻った時
界:(よかった。好きな食べ物なんて分からなかったけど多分これかなって思ってたのであってた……!)
あとがき
以上で1章は終了です。いやぁマジで遅刻頻発でやばかった。
ここまで見ていただきまして誠にありがとうございました。
私としては遅刻は無くしながら完結に向かって書き続けるつもりなので、今後もストックが無いので遅刻はあると思いますがよろしくお願い致します。
なお、今後は1章の改稿をちょくちょくしていくと思います。……色々直したいところがあるので。
改めて、ここまでお読みいただきまして誠にありがとうございました!
追記:少し前にアクセス数が3100pvぴったりになっているところに遭遇できたのでスクショが撮れました。多くの皆様に見て頂けて大変嬉しく思っています。




