表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/12

第十話:武力と知力の、和解。

総大将を織嘉と定め、詠或が軍の参謀さんぼうつとめた。

郭升が一万を率いて前線へび、その他の兵には刀武の軍を挑発させた。

刀武の軍を翻弄ほんろうしているその隙に斉誄が刀武の本陣を落とすという無謀むぼうかつ壮大そうだいな策を練った。

策は成功する。そう考えていた。




 違ったのだ。

 苦戦して、苦戦して、苦戦した。



まずは詠或の指示に従い郭升が前線へ出たが、刀武軍の精鋭せいえいには手の付けようが無かった。

このままだと織嘉の軍は劣勢れっせいから完全なる敗北へとおとしいれられてしまう。

そこで織嘉は軍配ぐんばいを振った。

斉誄の本陣制圧計画を潰し、斉誄に騎馬兵きばへい五百を統率させ前線へ送り出した。


兵糧ひょうろうも確実に減ってきている。

最後まで戦い抜くのは難しいだろう。

「私たちは負けてしまうのでしょうか…」

織嘉は焦っていた。

決して負けてはならない。

織嘉は立ち上がり、剣を手にした。

「私が出るとしましょう、城の守りを頼みますよ。我が家臣たち!」

城門を開け、戦場へとち上がった。

「織嘉将軍、お待ちくだされ!」

叫ぶ兵士たちの声は、織嘉の耳に届きはしなかった。

むしろ今の織嘉には、戦う気しか無かった。



 刀武にはかなわない事を熟知じゅくちしている織嘉が。

 一人の将軍が。

 織嘉は駆けた、刀武のもとへ。



「刀武将軍!私と、一騎討ちを願います!西の地より織狗楓参ります!」

その声が響いた瞬間、刀武は振り返った。

「狗楓!決着は、武で争わなければいけないものなのか?今のお前は、真っ直ぐな眼をしているかもしれない。だが、今のお前の頭の中に、

和解したいという気持ちは…」

そこまで言い掛けて刀武は言葉を止めた。

御免ごめん…俺は最低だ。事の始まりは俺が原因だったのにな。勝手なこと言ってすまないな」

剣をさやに納めるとこう叫んだ。

刀武の口から予想もつかぬ言葉が放たれた。


戦場という舞台につ全ての戦士へ聴こえるように。


我等刀岱夷たいい軍は、これより狗楓の軍へ下る!異論は無いな!?」

場が粛清しゅくせいされた。


 異論のある者は、織嘉ただひとりだった。


「岱夷殿が私にくだる理由が私には理解できません。私が、岱夷殿の下で戦います。貴方あなたの戦い方をもっと知りたい、

学びたい。私の方こそ自重が出来ず、深く反省しております」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ