96
寒い寒いって外から部屋に戻ったら。
「わああ、クリスマスになってる!!」
「すげぇ」
「うわ」
「あはははは、光ちゃんホントに何これ」
「母さん気合い入れすぎだな」
僕たちが出ていた1時間足らずで、真鍋先輩の部屋がクリスマスになっていた。
僕の身長より大きいクリスマスツリーがどーんってあって、壁や窓なんかにも飾りがしてあって、クリスマスの音楽もどこからか流れてて、お昼の時とは違うクリスマスちっくな料理がどーんって置いてあって、その中には僕んち母さんが作ってくれたケーキも置いてあって。
「真鍋先輩のお母さん、今日居ないんですよね?」
透が不思議そうに聞く。
「旅行行ってるんだけど、こういうのは全部母さんからお手伝いさんたちへの指示」
「すごいな。このために何人の人が動いてるんだ」
「去年と全然違うのは何でかね?光ちゃん」
「亮平くん、変なこと言わないでよ」
「変なことって?」
「とにかく、温かいうちに食おう」
そうしようそうしよう!!って、テーブルについて、そういえばクラッカー買ったんだ!!って、真鍋先輩と買ってきたものを持ってくる。
「まー、帽子1個ないじゃん」
「一人はサンタさんの服なんだよ」
「まさかのサンタコス!?」
「ロシアンルーレットガムで酸っぱいガムを食べた人が着るんだよ」
「うわ、何そのルール」
透と友弥がイヤそうな顔をしている。
でも買っちゃったからやらなくちゃね!!
友弥や木戸先輩なんて似合いそうじゃない?
「せっかくだから先にそのガム食べよう」
木戸先輩の一言で、僕たちは1つずつガムを手にした。
「いっせーのせっ」
「で、買って来た本人がサンタなの?」
「まー、こういうのって引きが強いよな」
「まーくん似合ってるよ」
「………」
「何で僕?ちょーぼりしょんなんだけど」
真鍋先輩が無言なのが気になるけど、酸っぱいガムを食べちゃったんだから………仕方ない。
ぼりしょんから開き直って、僕は4人ひとりひとりにサンタさんの帽子を被せて、ついでに買ってきたプレゼントを渡した。
「サンタさんからのプレゼントです。って、全然たいした物じゃないですけど」
おお!!とか、ありがとう!!とか、さすがサンタさん!!とかっていう声があがって、気分も盛り上がってきて。
「じゃあ行くよーー!!メリークリスマス!!」
5人でパーーーンってクラッカーを鳴らして、僕たちのクリパが始まった。




