↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Led by cards  作者: みやぎ
PR
96/131

95

とにかく広い庭を、真鍋先輩とふたりで手を繋いで歩いた。



キラキラしてキレイで、何か本当にデートしてるみたいでドキドキした。



ふふふって意味もなく笑っちゃって、真鍋先輩に笑われて、でも嬉しくて堪らない。






「みんなどこ行っちゃったんだろ」

「探すか」

「うん」






もっとふたりで居たいっていう気持ちはあるけど、今日は5人でのクリパだもんね。



キョロキョロと見渡しながら、でも手だけはぎゅって、繋いでる。






ちょっと離れた、クリスマスツリーみたいに電飾された木のところに友弥の姿が見えた気がして。






「先輩、あそこ…………」






って!!






ぐるんって、そのまま回れ右をした。






ちょ、ちょっと待って!!ちょっと待って!?






「あーーーーー、見ちゃった?」

「み、見ちゃった…………。どうしよう………」






真鍋先輩が見ちゃったかーって、繰り返す。






すごい、心臓がドキドキバクバクしてる。



そりゃあね?ドラマとか映画では見たことあるよ?



あるけど、さ。






「急に進展したな、あの二人」






真鍋先輩をチラッと見たら、こめかみをぽりぽりしてて、僕をチラッと、見る。






真鍋先輩を見たら。もうさ。



おでことか、首筋とか、ほっぺたにキスされたのを思い出して。



あと数㎝の唇を思い出して。






ドキドキがMAXで。






「先輩、向こう、向こうに行こう」






ぐいぐい引っ張って、その場所から離れる。






「真尋、手汗すげぇぞ」

「だ、だ、だって」

「しどろもどろだし」

「だって、だって、あんなのっ………」

「したくなった?」

「え?」






真鍋先輩が、立ち止まって、僕を真剣な顔で見つめる。



僕はもう、その顔を、見てられなくて。






俯く。






「キス、したくなった?」






手を引っ張られて、抱き締められる。






「順番が、違うよ………?」

「順番?」

「僕、まだ先輩に気持ち言ってない」

「………そうだな」

「言っちゃ、ダメ?」

「ダメ」

「どうして………」

「今聞いたら絶対夜に押し倒す自信がある」

「押し倒すって………」






でも、もう、伝わってるでしょ?



伝わってるなら、言っても良くない?






「その上目遣いも禁止」

「もう、溢れちゃうよ」

「うん、見えてる」

「じゃあいいでしょ?」

「ダメ」

「先輩!!」

「ダメ」

「もう………苦しいよ」






黙ってるのが、苦しい。






真鍋先輩の背中に絡めた腕に、力を入れる。






好きが溢れて、止まらないよ。






ほっぺたを、寄せる。真鍋先輩の首筋に、唇を寄せる。






あんなの見ちゃったら。



友弥と木戸先輩のキスなんて見ちゃったら。






………僕もって、思っちゃうよ。






「真尋、待てって」

「やだ」

「真尋」

「やだよ」






真鍋先輩を、見つめる。






大好き。



言葉は、寸前で飲み込んで。






自分から、びっくりして固まってる真鍋先輩の唇に。






触れ………。







「光ちゃーーん!!光ちゃんどこーー!?寒いからそろそろ中入ろーーー」






………ない。






「真尋」






びくーーーーてなって、がくーーーーってなった僕の背中を、真鍋先輩がぽんぽんってしてる。






「ほら、行こう」

「うーーーーー」






キスできなかったのももちろん残念なんだけど、それ以上に。






………恥ずかしい。






恥ずかしくて、真鍋先輩にもたれ掛かって顔を伏せた。






顔が真っ赤だ。絶対真っ赤だ。



何かすごいことしたよね、僕?






「真尋」

「はーずーかーしーいー」

「恥ずかしいって、お前。俺はマジ焦ったっつーの」

「いやーーー!!先輩、何も言わないで、何も聞かないでーーー!!」

「喰われるかと思ったわ」

「ごめんなさいーーー!!」






ぽんぽんぽんぽん。



あやすみたいに背中を叩かれて。






「行くぞ」

「………うん」






真鍋先輩に引っ張られながら、キラキラの庭を、あとにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。