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ご飯を食べ始めてすぐに、木戸先輩がお手伝いさんに連れられて来た。
この家何回来ても光ちゃんの部屋まで自力で辿りつけないって、笑った。
友弥の方に行って、何かを言ってる。
友弥がすごい真っ赤になって俯いて、木戸先輩が笑って、透も笑って。
「ねぇ、先輩」
「ん?」
「クリパっていつどうやって始まるんですか?今ってどういう状態なの?」
「今はただの昼飯。夕飯あたりからそれっぽくなるから」
「それっぽく?」
「まあ、楽しみにしててよ」
「うんっ」
それっぽくってどんなだろう。
力一杯返事をした僕に、真鍋先輩が笑った。
豪華すぎるお昼ご飯を食べて、そのあとは真鍋先輩の部屋でみんなでダラダラした。
僕なんかあやうく超座り心地のいいソファで寝そうになちゃった。
そしたらそろそろだなって、真鍋先輩に言われて。
時計を見たら5時。
もう外は暗くて。
「庭行くぞ」
「庭?」
何で、庭?
って、真鍋先輩を見たら。
「光ちゃん、結局今年もやったんだ」
「ん?ああ、母さんに今年もクリパやるって言ったら、じゃあやらなきゃねって張り切っちゃって」
「さすが光ちゃんの母ちゃんだな」
「まあ、母さんは指示するだけだけどな。何か去年よりすごいらしい」
「マジか」
「実は俺もまだ見てない。ほら、外出るから上着着ろよ」
何のことだろう?って、クエスチョンマークを飛ばしてる僕たちに、あったかくして行きなよって、木戸先輩が柔らかく笑う。
「何があるの?」
「行けば分かるよ」
木戸先輩の上着をつんつんって引っ張って友弥が聞いて、木戸先輩が答えてる。
それだけなんだけど、何かね、友弥と木戸先輩、絶対何かあったよね?っていう雰囲気なんだよ。
「何か、あまーいね」
「ん?」
「友弥と木戸先輩の雰囲気」
「ああ、あまーいな」
真鍋先輩もそう思ってるみたいで、時々嬉しそうに木戸先輩を見てた。
「きっと俺たちもあんなだぞ」
「え?」
「さっきから亮平くんがニヤニヤしてこっち見てくる」
「うそ!?」
「ホント」
「そこ、いつまでイチャってんの?準備できたんですけど」
透がまだかよ?って感じでそう言うから、僕は真鍋先輩と顔を見合わせて、笑った。
イチャってるって、ただ話してるだけなんだけどね?
でも、透がそう言うってことは、僕たちもあまーいの出てるのかな。
何か、くすぐったいや。




