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「で?何でその流れで俺が呼ばれてんの?」
12月25日。クリスマスの午前10時。
僕の隣を歩きながら、真鍋先輩がぼそっと言った。
ですよね?そうですよね?そう思いますよね?
だって僕もそう思うもん。
昨夜3人じゃ良い案が出なくて、透が言い出したんだ。
真鍋先輩に聞けばいいんじゃね?って。
いやいっそ一緒に見に行こうぜって。
僕は必死に止めたんだけど。
止めたんだけどね?
とりあえず聞いてみろよ、なんて、メールをしたが最後。
僕と真鍋先輩と透と友弥で、木戸先輩の誕生日プレゼントを買いに行こうよ!!なんてことになっちゃったんだよ。
あとでお泊まりクリパあるっていうのにね。おかしいよね?
おかしいけど。
本当はちょっと………ううん、すごく、嬉しい。
「真鍋先輩なら木戸先輩の好み知ってるかなって、思いまして………」
友弥が恥ずかしそうにやっぱりごにょごにょ言っている。
それを見た真鍋先輩がそういうことね、って僕を見るから、うんうんって、頷いた。
「亮平くんの好みねぇ」
「ちなみに真鍋先輩は何もらったら嬉しいですか?」
え、ちょっと透、何聞いちゃってるの!?メモしとかなきゃ!!
「俺?俺は、そうだなぁ」
そう言えば、真鍋先輩の誕生日いつなんだろ。あとで聞こう。
「好きなやつからのプレゼントなら、何でも嬉しい」
「えっ…………」
真鍋先輩が、僕の目を見てそんなことを言うから、僕の心臓がどっきーーーんってジャンプして、透と友弥がひゅーひゅーなんて言ってる。
いや、ちょっと、あの。
すごい恥ずかしいんだけど、どうしたらいいんだろう。
「えんぴつなんて、もらって嬉しいですか?」
「えんぴつ?何でえんぴつ?」
「いえ、ちょっと………」
友弥が聞いて、真鍋先輩がえ?ってなって、僕に助けを求めるように視線を送ってくるけど、ラッキートランプのことは真鍋先輩には言ってないから、首を傾げてみる。
僕に振らないで、お願い!!
「えんぴつかぁ。まあ亮平くんはよく使うんじゃない?あの人絵を描く人だし」
「木戸先輩、絵描くんですか?」
「ああ。むちゃくちゃうまいよ。美大、決まったし」
「うわ、見せてもらいたいかも。ね?」
透にそう聞くと、見たいなって頷いてて。
「友弥、知ってた?」
「うん。昨日、見た」
「昨日!?」
「え!?あ!!なっ………何でもない!!えんぴつ!!えんぴつにするよ!!」
「あ、おい、友弥!!待てよ!!」
友弥が早足で行っちゃって、それを透が追いかけて行った。
まだちょっと足に不安が残る僕は、真鍋先輩と、歩く。
昨日って、言った、よね?昨日、見たって。
友弥、クリスマスイブに木戸先輩と会ってたの?
「真鍋先輩、木戸先輩から何か聞いてます?」
まさかまさかの展開に真鍋先輩を見ると、真鍋先輩はふふんって笑った。
「ようするに」
「ん?」
「俺らと一緒ってこと」
歩きながら、頭をぐいっと引き寄せられて、ないしょ話みたいに耳許で囁かれた。
俺らと一緒。
その一言に、昨日の色々を思い出して。
「真尋」
「なあに」
「顔、赤いぞ」
「先輩が思い出させるからだよ………」
爆笑する真鍋先輩が、僕の頭をぽんぽんってする。
「今日もかわいいわ」
「先輩の、ばか」




