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冬休みの宿題をやる気にもなれず、ベッドの上でぼんやりとしてた。
もうさ、放心状態。
後ろから抱き締められて、あと何㎝!?っていうぐらいの、キス寸前だったとか。
がっつりがっつり抱き合っちゃったとか。
ほぼほぼ好きって言っちゃったとか。言われちゃったとか。
押し倒されて、真鍋先輩の身体の重みを感じて、首筋にキスされちゃったとか。
真鍋先輩の首筋にキスしちゃったとか。
もらったペンケースを目の前に掲げる。
明日、いよいよお泊まりクリパ。
ドキドキする。
こんばんはーーって、下から声が聞こえた。
透と友弥だ。
また色々聞かれちゃうのかな。
いやいや秘密にしないとね!!
て言うか恥ずかしくて言えないし!!
「まー、はぴばー」
「おめでと、まーくん」
「うん、ありがと!!」
「プレゼント何がいいか決めた?」
「ごめん、まだ」
「まーくん、今日はそれどころじゃなかったとか」
「お?まー、何か進展あったの?」
「べっ、別にないよ!!」
絶対秘密にしないとね!!
って、気合い入れた成果?
今日は結構ごまかせたもんね!!
ごまかせたっていうより。
友弥の様子がちょっと?
「友弥どうしたの?」
「テンション低くね?」
「んーーー」
母さんが煎れてくれたコーヒーを飲んで、友弥が唸ってる。
「どしたの?本当に今日変だよ?」
ミルクティー入りのマグカップで手をあっためながら友弥を見れば、何かを考えているような、迷っているような、そんな顔。
「先月さ、木戸先輩の誕生日だったらしいんだよ」
「そうなんだ?」
「何で友弥、木戸先輩の誕生日知ってんの」
透の言葉に、あっという間に友弥の顔が真っ赤になった。
僕と透で顔を見合わせて。
もしかして。
もしかして?
「何でって、別に」
横を向いてごにょごにょ言ってる。
珍しいなぁ、こんな顔の友弥。
「どうしたいの?友弥は」
木戸先輩、一緒にファミレス行った時もずっと友弥の隣に居てかわいいかわいい言ってたもんね?
やっぱりさ、そういうこと?で、その顔は、友弥もって、こと?
「うん………。何か、あげたいんだけどさ。………何が、いいかな」
ちょっと俯いて、唇を尖らせてる。
ちょうど同じような感じなのかな?
僕と真鍋先輩と。
友弥と木戸先輩。
ただの先輩後輩じゃない、友だちじゃない。
気持ちは分かってるけど、でも、恋人………でもない。
もどかしいような。くすぐったいような。そんな感じ?
聞いてみたいけど、聞くと僕のこと話さなくちゃいけない?と思って、黙る。
うん、聞いてみたい。超聞いてみたいけど!!
誕生日プレゼントかー。何がいいんだろう?
「ラッキートランプひいてみようか」
「え?」
「それはまーくんを幸せに導くトランプでしょ?俺に使ってどうすんの?」
「友弥が幸せになるなら僕も幸せだもん。だからいいんじゃない?」
我ながらいいアイディアだ!!と思って、机の引き出しからトランプを出す。
シャッフルして、木戸先輩の誕生日プレゼントは何がいい?って、えい!!ってひく。
ハートの4…ラッキーアイテムはえんぴつ
「えんぴつ?えんぴつあげるの?」
「ちょっとしょぼくね?」
「だよねぇ。よし、もう1枚!!」
「え!?まーくんいいよ!!」
友弥の幸せよ、来い来いっ!!えいっ!!
クローバーの10…ラッキーカラーは青
「青。青い………えんぴつ?」
「やっぱえんぴつーーー?」
「まーくん、本当にもういいから!!トランプ勿体ないよ!!」
「え?何で?友弥の幸せは僕にとって大事なことだよ?もちろん、透もね。だから勿体ないなんて言わないでよ」
「まーくん………」
「お、出たな、この天然人タラシめ」
「ちょっと透何それ?」
天然人タラシって、何?
タラシはタラシだろーって笑ってる透に、だから何でだよって言い返してたら。
「ありがと、まーくん」
って、友弥の照れた声が聞こえた。




