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自転車に乗る時は、僕がぎゅってしてる。
けど。
初めて自分がされて。
肩のところに真鍋先輩の顔があって。
動け、ない。
「身体ガチガチになってんぞ」
「だ、って………」
「すげぇかわいいんだけど」
「ひゃああっ」
くびっ!!くびっ!!
真鍋先輩が僕の首のところに、すりすりって、するから、また変な声が出ちゃう。
「ひゃああって、お前」
「だって、だって、先輩っ………」
「力抜けって」
「無理っ!!」
「大丈夫。何もしない。これだけ」
大丈夫って、言われても、何もしないって、言われても。
充分、されてる、気がする。
「先輩は、ドキドキしないの?」
すごく落ち着いてる気がして、思わず聞く。
彼女居たって言ってたし。
やっぱり、慣れてる?これぐらい、なんてこと、ない?
「ばーか、超ドキドキだっつーの」
「本当に?」
「当たり前だ」
顔が、熱い。
もう寒いのなんてどっか行っちゃったのに、離れたくなくて真鍋先輩の手を、握った。
これでも。
これでもまだ、ダメ?
好きって言っちゃ、ダメ?
「先輩………」
「んー?」
「僕………」
好き。
大好き。
「真尋」
「うん…………」
「もうちょっと、待って」
「それ…………拷問だよ」
「拷問って」
「こんなことまでしてるのに」
「お前がかわいすぎるから悪い」
「僕のせいなの!?」
何で僕!?って、振り向いたら、そこに、真鍋先輩の顔が、あって。
あ、って。
止まる。
前に見た真鍋先輩の超アップは、眠った顔だった。
今は。………今は。
その目が、しっかりと、僕を見ていて。
「真尋の、せいだ」
スローモーションのように。
真鍋先輩の顔が近づいて。
唇が。
僕の、唇に。
触れ………。
「真尋ーーーー!?真鍋くん来てるのーーーー!?」
「ひゃああああああっ!?」
「おおっ」
ない。触れない。触れなかった。
2人して、飛び上がった。
顔を見合わせて、僕たちは笑った。




