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「今日はあったかいから屋上行こうぜ!!」
透の掛け声に友弥と僕でおーって応えて、僕たちはお昼休みに屋上にのぼった。
ドアを開けた瞬間の眩しさに、目を細める。
澄んだ青空が、キレイ。
「あれぇ、野球部トリオだ」
どこで食べようかってキョロキョロしていたら、聞き覚えのある声がして振り向いたら、木戸先輩が居た。
どきーーーんって心臓がジャンプしたけど、真鍋先輩と木戸先輩は、友だち!!
自分に言い聞かせて、めげそうになる心に気合いを入れた。
そうだ、木戸先輩が居るってことはーーー!?
「真鍋先輩っ」
つい出てしまった大きな声に、あわわわって口を抑える。
真鍋先輩がそんな僕を見て笑っている。
「一緒に食べようよ。いいでしょ?光ちゃん」
「いいよ」
「え、でも」
「いいですか!?」
「じゃあ遠慮なくお邪魔させて頂きます。ほら、まーくん!!」
「え?え?ちょっと」
僕は会えただけで満足したから断ろうとしたのに、透が速攻食いついて、友弥が僕の手をグイグイ引っ張って、ここ!!って真鍋先輩の隣に座らされた。
僕の隣に透、透の隣に友弥、その隣に木戸先輩って、輪になって。
朝、ご飯を食べに下に行ったら、今日は友弥くんママのところのパンねって、やっぱり母さんに言われた。
教室に着いて友弥からパンを受け取ったら、ちゃーんとチェリーパイが入ってて、思わずやった!!って叫んじゃって、透と友弥に何がだよって突っ込まれて、白状させられて、笑われた。
「あ、友弥ごめん、僕パンのお金渡すの忘れてる」
「んー?教室戻ったらでいいよ」
「あれ、それって駅前のパン屋のパン?」
僕と友弥の会話に、木戸先輩がパンの入った袋を指差して聞く。
「はい、うちの母親がそこで働いてて」
「マジで?おれ今日チェリーパイ狙って行ったのになかったんだよ」
「何、それで亮平くん朝からへこんでたの?」
「そりゃへこむって。ここの月イチ限定チェリーパイ超うめーんだぞ」
僕たちは3人で顔を見合わせた。
どうする?どうする?って。
「そんなにうまいの?」
「光ちゃん食ったことないだろ?うんまいぞー。毎月第1月曜日にしか売らない幻のチェリーパイ。おれなんかまだ3、4回しか食ったことないし」
どうする?
言っちゃう?
言っちゃうか。
うんうん。
3人で目だけで会話して。
「あのー僕たち」
「そのチェリーパイ」
「持ってます」
袋からがさごそと取り出して。
先輩2人に、ははーって、献上した。




