エピローグ1 神と天使の雑談
わけあってこちらが1になるよう入れ替えました…すみません。
「ほら。賭けは俺の勝ちだ」
碧い瞳に白髪の青年――【天使】が、真っ白な壁にもたれかかり、一人呟いた。
「賭けなんぞ最初からしていない。これは制裁だ」
そう言って現れたのは、天使と同じ年くらいの若い男。
天使が【神】と呼ぶ存在だった。
「久しぶり。……2000年くらい前だったかな、最後に会ったのは。声はずっと聞こえてたんだけどなぁ」
「話を反らすな」
「はいはい。制裁、ですよねー。でも」
天使は立ち上がり、神と同じ目線になった。
「俺もお前も途中から楽しんでしまった。傍観者の俺と、判定者のお前がお遊び気分じゃあ、そりゃまともな制裁はできない」
「楽しんでなどいない」
「ああ、楽しかったのは俺だけか。なら、お前は重ねてたんだな。あのシュロって子に、自分の過去を」
「それは否定できない」
「……お前、素直なのか素直じゃないのかはっきりしろよ」
めんどくさそうに、天使はまた腰をおろした。
「俺も、シュロとお前は似てると思ったよ。案の定、お前はあの子を気に入った」
「お前だって、あのカイウという少年を気に入ってたじゃないか」
天使はくすりと笑うと、悪びれる様子もなく言った。
「まあ、昔の俺そっくりだったし。そういう点では、俺たちとあいつらは似たもの同士だったんだよな」
真っ白な空間の中、ふっと神の姿は突然消えた。
「あーあ、神様ももうおやすみの時間かぁ…次に思い上がった人間に制裁を下すのはいつかな……?」
真っ白な空間の中、天使の声は誰にも届くことなく消えた。




