御伽話の不思議な力
〈お父さん〉たちの処刑が終わった後、気が付くとボクは真っ白な空間にいた。
『やあ。君がシュロくんだよね?』
薄い青色の着物を来た男が目の前に現れた。
真っ白な髪に碧い瞳。……勉強した。これは、カッシア一族の特徴だ。
『よくわかったね。そう、オレはカッシア一族だ』
どうして、僕の言っていることが? それに、カッシア一族って人間なんじゃ……?
『オレはもう死んだから人間じゃないし、今は神の使いだからな』
何、それ…。意味がわからないよ。
『まあ、簡単に言うと天使って言うところかな。それで、オレは君に伝えることがあってきたんだ』
ボクに伝えること?
『君は【神の視点】の力を手に入れたんだってこと』
【神の視点】……それに、力? それって、不思議な力のこと?《絶望を味わい、神に選ばれしごく一部の人間が持つ》って言われている、御伽話の?
『いいや。御伽話なんかじゃないんだ。事実、オレは君にこの力を与えに来ているだろう?』
そんな……。いきなり言われても、こんなの信じられないよ。
『まあ、いいんだ。そのうち、すぐにわかるから。君の力の意味が』
――――男はシュロに近づくと、ポンと肩を押した。
『神は、君のことを気に入ってくれているんだ。この力をもらえるなんて、愛されているね』
……神なんていないかもしれない存在、そんなものをボクは信じていない。
優しい人間に愛されたい。
温かい人間に必要とされたい。
確かな存在に……。
『そうか。それなら、』
ぐらり、と景色が歪んだ。
『君にぴったりの力かもしれないね』
にやりと笑った彼の顔も、一瞬で歪んだ。
天使の存在が不安定すぎてすみません…!




