15
夕暮れ近くの黄金色に輝く周囲に私は度肝を抜いた。
建物や自分の着ている服に見覚えがあった。
体育座りで、体育館の前に腰をかけていた。
こうして、落ち着いた分析ののちに、ここは私が元いた世界だと認識できた。
「どうして?私は異世界に行っていたのではないか?」
もしかすると夢だったのではないか?
自分が現実逃避したかったから起こった出来事だったのだろう。
そして次の日私は先輩に再戦を挑むことにした。
これは、また剣道部に戻りたかったという気持ちも多かったが、もしかすると異世界での出来事は、本当に幻なのか確かめるためでもあった。
昔まで行き慣れた剣道場まで足を踏み込み、ドアを思い切り開けた。
「先輩再戦をお願いします。」
「実力の差をみにみて感じただろ。もう君は勝てないんだよ。」
「そんなことない」
私の強気の訴えに乗せられ、彼は渋々申し出に受け入れようとした。
ただ、一つ条件があった。
「負けたら、一生ここに来ないでくれ。」
彼の言葉を素直に受け入れられなかったが、チャンスをもらえ闘志が湧いた。
「ではまいりましょう」
お互いフィールドに立ち向き合う。
真剣な顔でまるで大会の決勝戦のような雰囲気であった。
「はじめ!」
「一発で終わらせてやるよ!面!」
なんて遅いんだ彼の攻撃は。
こんな相手に一回も勝てていなかったのか。
決まった型で変わり気のない先輩の攻撃は容易に避けることができた。
「面!」
私は前に勢いよく足を踏み込み、彼の脳天を貫いた。
先輩は腰を抜かし、怯えているようだった。
私の戦術の代わりようをみてまるで悪魔でも見るかのようにこちらを見ている。
「すいませんでした」
先輩からの謝罪は初めてであった。
私はこの状況を信じられず逃げ出した。
恐らくあの体験は、本当だったんだ。
私は何か忘れているようであったが、今は何も思い出せない。
しかし、何か重要なことがある気がしてやまない。
ぜひ星をキラキラさせて次話をお読みください。
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