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自己ログ倉庫52 「幻想世界の一部を切り取る」
寝起きは野鳥の声で起きる。埃が食い込んだ畳の上にひかれた敷布団を這い出て体を起こす。四畳半ほどの狭い部屋に敷き詰められた記憶の一部。
服を集めた衣装箪笥に生乾きのシャツを乾かすハンガーの山に15年前のフィギュア達を載せる壁についた板。天井にぶら下がった豆電球を見やって俺は首を下げて寝室を抜ける。
そのまま台所につながっていて、椅子が四脚ある卓の奥に横に長い台所。各地の旅先で購入したマグネットで装飾された冷蔵庫に入っているのは新鮮な野菜と買いだめの肉。
俺が煮干しで出汁を取りながらAIRの夏影をJVCのCDプレーヤーで流していると二階から降りてきた仲間の声が聞こえる。手にはイラスト。最近書いているとある幻想世界の主人公だ。
ニヤッと笑みを浮かべて共に飯を囲むのは3人。俺と男と女。
二階に上がってちゃぶ台で各々作業をする。音楽を打ち込む者やイラストを描く者や天井を見上げている者。
良い案が浮かべば共有してアイデアを深める。大量の幻想小説に幻想CDに幻想漫画に。
幻想世界で彩られた俺たちの生活こそ俺の理想だ。




