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業火の舟  作者: キロヒカ.オツマ―


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血の浄罪

血の浄罪

 


 血の臭いは、もう慣れたはずだった。

 だが、教団本部の空気は、それすら生ぬるいほどの地獄だった。


 岐阜県某所の山中、廃墟となった旧精神病院を改装したその施設。外には警備の信者が白装束のままライフルを構え、内部は血と臓物、経文の刻まれた壁、異臭、湿った闇に満ちていた。


 


 功二は、倉持の手引きで裏口から侵入した。

 背後で男の喉を掻き切り、血しぶきを上げながら、奥へと進む。

 磔にされた裸の男が内臓を引きずり出され、横では信者たちが交互に死体にまたがり、狂乱の行為に耽っていた。

 女もいた。痩せた老婆の信者が、自らの乳房を切り裂きながら男を貪っていた。


 


「ここの連中は生も死もない。獣だ」


 倉持が唾を吐く。


 


 さらに進むと、一室で若い信者女たちが薬物で朦朧としたまま、互いの身体を弄り、血に濡れた床の上で喘ぎ声を漏らしていた。

 その奥では、覇真の側近桐生が、新たな生贄として目隠しされた少女を蹂躙しながら笑っていた。


「胎動の巫女だ……神の贄には穢れも悦びも必要だ」


 功二は躊躇なく斧を振り上げ、桐生の頭を骨ごと割る。

 脳漿が飛び散り、女たちの顔に降りかかる。血と精液と汗の臭いが混じる室内。

 快楽に浸っていた女信者たちが歓喜の声を上げ、血まみれのまま功二ににじり寄る。


「もっと……もっと穢して……」


 狂気の女信者の一人が功二の顔を舐め、血と汗をまとった乳房を押し付けてくる。

 功二はその女の喉を掴み、親指で声帯を潰して絶命させた。


「黙れ」


 女の倒れる音を聞きながら、功二は進む。


 


 最奥の浄罪の祭壇。

 そこには麗奈が血塗れのまま吊るされ、覇真が白装束のまま祈祷を捧げていた。

 麗奈の裸体には、無数の焼印と血文字が刻まれ、乳房も太腿も鋭利な刃で裂かれていた。


「功二……来ると思ってた」


 覇真は血塗れの手で麗奈の頬を撫でる。


「麗奈の魂を媒体に、この世の穢れを俺が背負う。神の胎動だ」


 


 功二は、怒りと狂気のまま信者たちを斧とナイフで次々に屠る。

 腹を裂き、内臓を撒き、喉を裂き、血の海を作り上げる。


「覇真ァァァッ!!」


 そして覇真との壮絶な死闘。

 互いに骨が折れ、刃が肉を裂き、血と肉塊を浴びながら殴り合い、

 覇真は功二の胸を刃で刺し、功二は覇真の腹を抉った。


「お前も穢れてたんだよ、功二」


「だから……ここで終わらせる」


 功二は最後の力で覇真の喉を裂き、血飛沫の中で狂犬のように笑った。


 


 倉持の手で麗奈は救出され、教団の犯罪記録も回収。

 黒川の署名入りの文書、動画、人体実験記録。すべて、血塗れの証拠。


 


 功二は瀕死のまま、倉持に麗奈を託し、最後の力で自ら教団の儀式部屋ごとガソリンを撒いて点火。


「地獄に帰れ……」


 


 教団本部は地獄の業火に包まれ、信者たちの断末魔と焼け爛れる肉の臭いが、夜の山中に満ちた。

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