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あっと!ヴィーナス!!  作者: 神崎理恵子
アポロン編
18/52

第二章 partー5

「とにもかくにも、お困りのようだな」

「ああ、愛ちゃんが誘拐された」

「取り戻したいか?」

「もちろんだ。出来るのか?」

「出来ないこともない」

「どういうことだ?」

「愛を誘拐したのが、アポロンの使徒だからな」

「アポロンって、すけべったらしで、とっかえひっかえ女を漁るという奴か?」

「言いたい放題だな。まあ、そのアポロンだ」

「で、そのアポロンが愛ちゃんを拐ったのはなぜ?」

「ふむ、ちょっとした人違いだったのだがな」

「人違い?」

「これを見よ」

 と差し出したのは、一枚の写真だった。

 そこには学校の校門を出てくる二人の少女。

 愛と少し遅れて自分の姿が映っていた。

「愛ちゃんだ!隠し撮りか?」

「そのようだな。これと同じものがアポロンの手にある」

「つまりこの写真に映っている愛ちゃんを誘拐したと?」

「そのようなんだが、実は後ろにいる君が本当の標的だったんだ」

「僕を誘拐するつもりが、人違いで愛ちゃんを拐ったということか?」

「そういうことだな」

「しかし、なんで僕を?」

「ああ、それは極秘事項なので言えないんだ」

「じれったいなあ!愛ちゃんを助け出せるのか、助けられないのかはっきりしろよ」

「助けたいのか?」

「もちろんだよ」

「人違いだと言ったよな」

「ああ」

「愛君の代わりに君がアポロンの元へ行けば良い。早い話が、人質交換というわけだ」

「一つ聞いていいか?」

「なんだ」

「僕がアポロンの元へ行ったらどうなる?」

「行けばわかる」

「それでは答えになっていないぞ」

「神は気まぐれなものさ。少なくとも命を奪われることはないぞ」

「わかったぞ!女たらしで有名なアポロンのことだ。そういうことだな!?」

「そういうことにしておこうか」

「僕が行くと思うか?」

「なれば愛とやらがどうなるか判らんぞ。今頃衣服を引っ剥がされて、乳房をもろ出しに弄ばれているかもな」

「ううっ。卑怯な」

「行くの?行かないの?」

「わかったよ。行けばいいんだろ!」

「素直でよろしい」

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