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新青天の霹靂  作者: まめ
第四章 日向の家族殺される
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青天の霹靂39(日向の家族殺される2)

早速、廉夏の家に帰った。みんなは家に帰ると、廉夏はまるで食いつくかの様に聞く。

「何か分かった、冬眞の方は?」

その廉夏の食いつきに、冬眞は笑う。

「『ただいま』が、先でしょ? って、その子は?」

寝ている観月を指し言う。

「観月ちゃん、日向の姪っ子」

「そんなこと、如何でも良いわよ。で、如何だった?」

「取り敢えず、目星いのはなかったと思いますよ。まだ、事件が起こってから時間が経っていないので、情報待ちですね」

それを聞き、廉夏は肩を落とす。

「そっかぁ」

廉夏の返事に冬眞は何かに気付き、「廉夏、ちょっと」と言って、観月を布団のある部屋で寝かせると、廉夏を部屋に連れて行く。

冬眞は廉夏の手を引く。

「う~ん、何? 別に逃げないよ」

「ちょっと、良いですか?」

「何?」

自分達の部屋へ行った廉夏を待っていたのは、予想外のことだった。冬眞が廉夏を抱きしめ言う。

「泣いて下さい。涙を堪えないで下さい」

「バカ~」と言って、廉夏は泣く。

「泣かないようにしてたのに。冬眞の馬鹿。責任取りなさいよ、あんた」

冬眞は笑って言う。

「取りますよ。僕でよければ。何時でもね。本当は泣きたいのでしょう? それは、生きている者にしか出来ないことです。だから、こらえないで下さい」

「でも、私が泣くわけいかない。観月ちゃんも泣いてないんだから、泣くのは、犯人が捕まってからにする」

そう言って、廉夏は涙を(ヌグ)い、強く戦うモードになる。

「その時は、冬眞は付き合いなさいよ」

冬眞は「はい」と笑いながら、答える。

「そのためにも、今は犯人探さなきゃね」

「そうですね。探しましょう。それが、日向さんの家族の供養になりますからね」

「供養か? そうかもね。供養したいしね」

「ええ。その後、泣きましょう? 心行くまで。その時はおつきあい致します」

「有り難う」

そこに、廉が帰って来る。

帰って来て、開口一番に聞いたのは、観月のことだった。

「観月の安否は?」

珍しく廉が焦っている。

「廉兄、落ち着いて。今は、寝てる。日向が、付いてる」

それを聞いて、廉はホッとひと安心する。

「良かった」

それに、冬眞は何故だか違和感を覚えた。

確かに、友人の姪だが、ここまで安心するのも、ちょっと変だ。

廉夏も不思議がる。

「でも、廉兄。いつも、観月ちゃんに近付かないのに、今回は不思議だね」

「今回は置かれた状況が違うだろ」

真面目な顔で廉が言う。

「それに、私は、あの子が、ちょっと苦手なんだ」

「何で?」

「魂の色が母さんと同じなんだ」

言いにくそうに言う。

似てるじゃなく、廉は同じとはっきり言い切った。

冬眞は「だからか」と納得するが、納得出来ない者もいた。

それを聞いた廉夏は、怒鳴る。

「同じだから、何だと言うの。あの子は、観月ちゃんと言う別の女の子よ。母さんじゃないわ」

廉夏も、ようやく廉が近づかなかったわけを知る。

それに、ハッとしたように廉は廉夏を見る。

「何、鳩が豆鉄砲くらったような顔をしているの? いくら魂の色が同じでも、別人なのよ。あれは、母さんじゃないわ。観月ちゃんって言う5歳の女の子なのよ。以前の人生では、自分が殺され、今回は家族が殺されるシーンを観るなんて辛すぎるでしょう」

「そうだな」

そう言い、廉も観月の眠る部屋へ行く。

廉が行くと、観月はぐずり始める。

「大丈夫かい?」

廉が優しくそう聞くと、観月は廉に飛び付いて来る。

男性はダメだったのに、不思議なものである。

「おっと」

と後ろに手を付いて、廉は受け止める。

「どうした?」

観月は廉に飛び付くと、何も言わない。

ただ、肩口に自分の頭を押し付け、首を横に振るばかりだ。

廉は観月を抱き締めると言う。

「お前のことは、これから俺が守るよ」

そう言われた観月は、嬉しそうに廉にさらに抱き付く。

「おいおい、保護者の前でプロポーズか? まだ、早くないか?」

そう日向が言うと、観月はプーッと膨れて日向を睨んだ。

「あんまり、妬くなよ」

日向はいじけたように言う。

「うっせぇ~」

ちょっと涙目になっている。

「おじちゃん、ごめんね。観月、このお兄ちゃんのものになる」

そう言われ、廉も驚いた。

「責任取れよ」

日向が、笑いながら言った。

「責任取ってね」

観月も可笑しそうに言う。

ガシガシと頭を掻くと言う。

「お前の気持ちが変わらなければな」

「うん。きっとだよ」

「どちらかに好きな人が出来たら、その時は、相手を祝福すること。出来るか?」

「やる」

「よし、約束だ」

「うん。でも、観月、廉兄ちゃんをもう放さないから」

「それは、恐いな」

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