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新青天の霹靂  作者: まめ
第二章 オープン記念パーティーで
15/51

青天の霹靂14(とうとう動き出す)

今朝、投稿したやつは15でした。こっちが先です。

「つまり、廉さんもそこに違和感を感じたことに、否定はなさらないんですね」

「さあ、それは、どうかな? 自分で答えを見付けろ。ただ、俺から言えることは、経営者の近くには、反対のことを言う立場の者も必要だと言うことだ。必ずしも、意見を認めてくれる者だけが大切だとは、限らない。特に俺みたいな人間にはな。反対してくれる者が重要だ。いつもハイハイ言われてると、自分のしていることが正しいことなのか分からなくなるからな」

廉はそう言って、笑った。

「でも、あのご当主だと、歯向かったら、すぐに首が飛びそうですよね」

「私もそう思うよ。ああいう輩は、ちょっと考えて支えないと、自分がどうなるか分からない」

その時、廉夏は二人の話に割り込まず、大人しく後ろからついて行く。

廉夏が後ろを歩いているとき、誰かに、背中を押された。

「キャ~」

廉夏が足を滑らせたが、廉夏の悲鳴に、前の二人はすぐ反応した。

「危ない」

そう言って冬眞と廉が受け止めてくれる。

「廉さん、お願いします」

冬眞はすぐに追いかけるが、階段の上は人が多くて分からない。

ダメだと言うように首を振ると、廉は苦笑いする。

「犯人の方が、このホテルに熟知してるか? 我々の方が部が悪いな」

冬眞は廉のその言葉を聞き、ゆっくり階段を下りて来る。

「大丈夫ですか?」

「……うん」 

ちょっと変な顔をする廉夏。

「動き出したか?」

「でも、変なのリルカはあそこにいる」

廉夏が指さしたのは、下のパーティー会場だった。

彼女は挨拶まわりをしていた。

「つまり、廉夏を狙っているのは、彼女だけじゃないってことか?」

廉が怪訝そうに言う。

それに次いで冬眞も言う。

「犯人の狙いはただ、怪我させたかっただけってことですかね?」

「でも、今回は私たちが気付いたから、よかったものの、下手したら死んでるぞ」

「生きてても死んでても良いってことですか? 目的は何なんでしょうね?」

「狙われてるって、私たちに印象付けたかっただけかもね。でも、足捻ったわ。いじゃい」

涙目になって、廉夏が言うが、右足をついていない。

「大丈夫ですか?」

「冬眞、ちょっと代わってくれ」

それに冬眞は頷くと、廉夏を受け取る。

「犯人にとっては、私が生きようが死のうがどっちでも良かったなんて、失礼な話よね。私の生き死にどっちでもいいなんて、つまりは、この犯人にとって、私が目的じゃないってことでしょ?」

クスッと冬眞は笑う。

「じゃあ、目的が廉夏ちゃんならいいんですか?」

「相手が私に本気でくるなら、それを私も本気で受け止めましょう。だって、それだけ、相手が本気なら受け止めて上げなきゃ失礼でしょう。目的が何にあるにせよね。でも、そうじゃないなら、それを利用するなんて許せない」

ちょっと違うとこで怒る廉夏に冬眞は笑う。

「さすが、廉夏ちゃん」

「殺したいってことは、それだけの動機が相手には、あるってことでしょう? だったら、真剣に受け止めなくては、相手に失礼よ。その殺意がどんなに、理不尽だと、思えるものであってもね。それが、京極である者の定め」

廉夏も廉と同じようなことを言う。

それを聞き、冬眞は笑みを漏らす。そして、戻って来た廉に視線を向けると笑う。なんて似たもの同士なんだ。

「何だ?」

廉が聞く。

「いえ、やはり人間似ていくものだなって思って」

「ああ、廉夏とか?」

「そうです」

「こいつも、そう育てた気はないが、向けられる殺意を甘受する傾向がある」

「でも、逆に、怖いですね」

「ああ」

廉は頷く。

「僕、京極を継ぐと言うことを甘く考えていたのかもしれません」

冬眞が、そう言い、廉は笑う。

「恐いか?」

素直に冬眞は、頷く。

それを見て廉はさらに笑う。

「ええ、恐いです」

正直に言う。

「京極の名を継ぐことが嫌になったか?」

廉が冬眞に聞く。

「恐いですけど、僕は逃げませんよ? そこから、逃げたら、廉夏ちゃんに、怒られてしまいますから」

廉に笑って言った。

そうすると、廉夏は怒ったように言う。

「たとえ、冬眞兄ちゃんがどんな、選択しても私は詫びなど求めないわ。私をそんな小さな女にしないで」

腹を立てる廉夏に苦笑いで冬眞は謝罪する。

「すいません」

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