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新青天の霹靂  作者: まめ
第二章 オープン記念パーティーで
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青天の霹靂15(男同士の負けられぬ勝負)

「はい、終わり」

そう言って廉は、廉夏と、冬眞の間にパンフレットが差し込んだ。そして、冬眞に何かを投げる。

冬眞は、それを、左手でうまくキャッチをすると、それを確認することなく、冬眞は、廉に自分が抱えていた廉夏を廉に渡しキスをする。それに、廉は驚いた。

「ンゥ」

廉夏も驚いたように、目を見開く。

「早く行って来いよ」

廉は呆れたように言う。

「痛くなくなるおまじないです」

冬眞は、ウィンクする。それを、廉は呆れて見てた。そして、冬眞は何処かへ行く。

「ああ、我慢できなきゃ、廉さんに言って下さい」

「言っちゃって良いの? 今、案外感じちゃってるんだけど」

廉夏は股を合わせる。

「すいません。言わないで、下さい。お願いします」

冬眞が頭を下げると、廉は可笑しそうに笑う。

そう言って、冬眞はどこかにいく。

「どこいったの?」

廉は慣れた仕草で、廉夏をお姫様抱っこし、ソファーに下ろす。

「そのうちわかるさ。それより、我慢できるか?」

廉はそう言って笑うだけだった。

「我慢できます。冬眞をからかっただけって。廉兄、分かっているでしょ?」

「まぁな」

廉はそう言われて笑う。

「それより何?」

廉夏は首を傾げる。

冬眞のことを聞いていると、分かった廉は一言返す。

「すぐ分かる」

「あれ、これ、どうしたの?」

救急箱を指さす。

「お前達が、漫才している間に受付で借りてきた」

「廉兄、それやめて。私を(イチジル)しく誤解してるわ」

「そうか? 俺は当っていると、思うがな」

「う~ん、だって、何か引っかかるフレーズがあった気がするんだよね」

「気のせいだろう」

あまりにサラリと言われ廉夏もそうかもと思ってしまうのだった。

廉は、こちらも慣れた仕草で包帯を巻いていく。

「これは、かなり厳重にテーピングしないとな」

真っ青になり、腫れていた。

「うわ~、痛そう」

「って、お前じゃないか?」

廉は人事のように言う廉夏に思わず笑って突っ込んだ。

「う~ん、それが麻痺しちゃってるものだから、痛みが分からなかったりするんだよね」

「まぁ、今はその方がいいさ」

手当が終わり、包帯を巻いてると、冬眞が紙袋を下げ、戻ってくる。

「どうぞ。気に入って頂けるといいのですが?」

心配そうに、冬眞は紙袋を廉夏に渡す。

何か分からず、廉夏は袋の中を恐る恐るみる。

で、見た瞬間廉夏の目は輝く。そこには、白くて黒のリボンの付いた可愛い靴が入っていた。

「靴だ」

「ヒールがなくても、パーティに出てもおかしくなく、あんまり締め付けない靴にしました」

「かわいい。センスあるよ、冬眞」

「気に入ってもらえたようで良かったです」

本当に気に入ったのか、廉夏はさっそく履く。

「今度から、パーティには、この靴履く」

「気に行ってもらえたなら、良かった。その代わり、僕にご褒美を下さい」

「何? 私で上げられるもの?」

「廉夏からしか、もらえません」

「私で上げられるものなら良いよ」

それに、廉は苦笑いする。廉はそれが何だか、分かったようだ。だから、廉夏に対して、はまったなだった。

「では、失礼して」

冬眞はそう言うと、廉夏の肩に手を置き、廉夏の唇に口付ける。

それに、廉夏は驚く。

冬眞の口付けはだんだん濃厚なものへと、変わっていった。廉夏は冬眞の胸を叩くが、次第に力を失っていく。冬眞は廉夏を満喫したあと、口を離す。

「バカ」

可愛い文句である。

「こんなんじゃ、足りない」

そう言うと、廉夏から冬眞に飛び付くように口付ける。

歯があたる。

《ガチ》

「いじゃい」

涙目になる廉夏。それを見て、冬眞は笑う。

そして、冬眞は苦笑いしながら言う。

「勢いありすぎですよ、廉夏。やるなら、優しくね」

そう言って、冬眞は優しく口付ける。

それに、不満そうに、冬眞の口に舌を入れる。先程までは、濃厚とはいえ、冬眞は舌を入れなかった。

だから、それに、驚いて冬眞は後ろに下がろうとすると、がっちり廉夏が押さえる。

「行かせないよ」

「ちょっと、待った」

焦ったように冬眞は言う。

「待たないよ。冬眞は私が嫌い?」

そう涙目で、廉夏が問うと、冬眞は深くため息をつく。

「何回言えば、分かるんでしょうね、この子は?」

そうため息を付くと、突如角度を変える。

それに廉夏は反応する。

「ううん」

廉夏の口から、涎が垂れると、冬眞はそれを追う。

「もったいないから、(コボ)しちゃダメですよ」

「だって、冬眞すごく上手すぎだよ」

廉夏はポウッとしてる。

「廉夏、大丈夫ですか?」

「相当上手いらしいな」

廉が苦笑いで言うと、冬眞は答える。

「廉さん程じゃないですよ」

「そうかも、廉兄は綺麗な女の人、(ハベ)らして食いまくってるもんねぇ」

「侍らすは酷いんじゃないか?」

「でも、本当じゃん。でもでも、そんな廉兄にも可愛いところがあるんだな」

「それはどこですか?」

興味深そうに、冬眞が聞けば、

「廉兄は今でも亡くなったお母さんのことが好きなんだな。や~ね、マザコンよね」

そう言われて、廉は罰の悪そうな顔をする。でも、否定はしないから、あながち間違ってはいないのだろう。

でも、育った環境を考えると、マザコンで片付けて良いのか冬眞には、分からなかった。

でもでも、廉もその事に付いては、そ知らぬ顔をする。

「覚えとけよ、廉夏」

そう言われ、冬眞の後ろに回って、廉夏は隠れる。

冬眞は首だけ後ろに回して、

「よしよし、大丈夫ですよ」

廉の方を向いて笑う。

「僕の奥さんをあまり苛めないで下さいよ」

「苛められたのは、この場合、俺の方じゃないのか?」

「さぁ、何のことだか。でも、以外な弱点をありがとうございます、廉夏」

「弱点を手に入れても、このあとどうするんだ」

「そりゃあ、このあとの勝負に手心を加えてもらいます」

「手心加えられたと言う勝負で勝ってお前は嬉しいのか?」

「それを言われると、あまり嬉しくないかも」

「それより、どうやって勝敗を決めるんだ?」

「決め方は、一つあるじゃないですか? たぶん、廉さんと同じ考えですよ」

そう言って、冬眞は廉に口付ける。

その瞬間、周囲からは悲鳴が上がる。

「こうやってねぇ」

「当事者同士でやるね。これ以外が私は良かったねぇ」

廉は嫌そうな顔をする。

「でも、これが一番早くて、確実でしょ?」

「まぁな」

イヤそうに、廉は言う。

「でも、お前この場でやるか、普通?」

ここは人の往来がある場所だったからだ。

だから、悲鳴が上がった。

で、みんな目を反らせないのか、固唾を飲んで見守っている。

「やりますよ。どこでだって。男として好きな女に負けていると思われるのは心外ですからね」

冬眞は目を閉じ廉の肩に手を置く。

廉の口を暫く蹂躙(ジュウリン)していると、廉も嘆息し、目を閉じ、冬眞の舌に逆らうように、逆に蹂躙してくる。

冬眞がもう参ったと、唇を離そうとすると、今度は廉が離さなかった。

廉は、笑いながら言った。

「逃げるなよ。もう少しやろうぜ」

何故か、それに掛け声をかけたのは廉夏だった。しかも、何故か廉夏はスマホをかざしている。

「良いぞ。もっとやれ、出来ることなら、もっと舌を絡めているところを」

それを聞いて、廉も止める。

「何で止めちゃうの?」

1人不満げに廉夏が言う。

「辞めて欲しくないのはお前だけだと思うぞ」

「えっ、そんなことないと思うけどな。ホラ」

そう言って、周囲を指差す。その途端、見ていた者達は、蜘蛛の子を散らすようにいなくなった。

「あ~あ、いなくなっちゃった」

「ありがとうございました」

冬眞はそう言い、廉に財布を投げ返す。しかも、ちょっと強く。それに、廉は驚いた顔をするが、すぐ理由に気付く。どうやら、自分の妻に借りた金と言うのが、夫しては嫌だったようだ。

今回はパーティーと言うことで 財布を持ってきていなかったのだから、仕方ないのに。難儀な奴だな。ヤッターぐらいに思っておけば良いものを。

廉はそれがわかり肩を振るわせて笑う。

「若いね」

それを言われた冬眞は、顔を赤くする。それを見て、廉はさらに笑う。

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